三国歩き その2 滝谷寺

龍翔館の撮影ポイントを求めて上を見上げながら、歩いているうちに、でこぼこ道に足を取られて、転んでしまいます。

以前に、同じように転んだけど、なぜか身体をうまく丸めて転がることで怪我を防いだというのがあって、今回も、怪我もせずに、立ち上がります。

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転がりの支点になった膝の下が石だったので、少し、血がにじみましたが、いつもの通り短パンで歩いているところが弱点だったというところです。

ガチで歩くときには、ハイソックスをはいていて、むき出しの部分がほとんどないのですが、今日はリラックスモードで、アンクルソックスをはいていて、膝は無防備でした。

カメラも庇いながらの転がりでしたが、レンズフードに少し擦り傷が・・・ささいなことですが、ちょっとショックを受けます。

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とりあえず駅に荷物を預けようと、歩き始めます。

道の途中に、タブレットを確認してはカメラを構えて写真を撮り、タブレットに何かを記入している若者がいます。

なにやってんのかしら・・・海外の美術館でタブレットで記録を取りながら絵の写真を撮る、というのはありそうです。

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滝谷寺

5月のニューヨーク、メトロポリタン美術館でEOS6DでRAWで絵の写真を撮りながら、表示プレートはP300で撮るということをやったことがあります。

それはSDカードの予備を部屋に忘れた苦肉の策で、絵だけはRAWで撮ろうというものでしたが、ただでさえ、写真の整理が大変なのに、例えようのない壁を感じさせて、ほったらかし状態になっています。

と、まあ、ニューヨーク紀行が一向に始まらない言い訳を・・・

滝谷寺
滝谷寺

彼がやっていることはどうもそれとは違うような気がします。

こちらも写真を撮りつつ駅に向かって降りていくので、抜きつ抜かれつでゆっくり歩いて、越前鉄道の踏切までくると同じようなスタイルの若者がもう一人います。

思わず声をかけてしまいました。

「Google Earth」の写真でも撮っているんですか?

滝谷寺
滝谷寺

いやそうではなくて、三国を舞台にしたアニメがあって、アニメに出てくるシーンを探して写真を撮るんです。ほら、この樹はこれでしょう?って・・・

なるほど、タブレットでアニメのシーンを確認しつつ、写真を撮っているということらしい・・・

滝谷寺
滝谷寺

三国でタブレットとカメラ持ってあちこち写真撮っている人がいたら、まず、僕たちと同じ目的の人だと思います。とのことでした。

ブログで公表しているのではと思って探したら、自分がお話しを聞いた若者かどうかは分かりませんが、「つればし」というサイトがあり、三国を舞台とした「グラスリップ」というアニメの紹介がありました。

ブログ運営の方がご自分で撮影された写真とそっくりのアニメの街のシーンが対比されていてなんか嬉しくなります。

滝谷寺
滝谷寺

その日だけでももう一人おられたというお話でしたので、3人も同じ狙いの人が同時にいたことになります。

こういうブログを運営されている方がかなりの人数いるのだろうと思います。

面白いことを思いつくものよと感心しますが、なかなか実風景に忠実なアニメは少ないと思うので、ご苦労は多いのかと。

滝谷寺、山門 柴田勝家寄贈、鐘楼を兼ねる
滝谷寺、山門 柴田勝家寄贈、鐘楼を兼ねる

駅にたどり着いて、コインロッカーを発見。ボストンバッグを預けて、駅のベンチでこれからのルートを検討します。

今日、漠然と歩こうと考えていたのが、昨日通り過ぎるだけだった三国神社、まだお詣りをしていない滝谷寺、前回の繰り返しになりますが、「魚志楼」さんでランチして、「竹よし」さんでお茶と小唄を楽しんで、時間が余れば、そのほかのお寺を廻ろうと。

ルートとしては三国神社を起点にしようと思っていたのですが、三国駅からは少々離れている・・・

滝谷寺 本堂 本尊薬師如来
滝谷寺 本堂 本尊薬師如来

一日券買って、三国神社駅まで行くという手もあるけど、昨日、三国神社から、三国駅まで結構歩いた記憶があり、途中で息が切れてしまうかもしれないなと。

ここは逆に、三国神社を一番後にして、滝谷寺から始めて体力と時間で行けるところまで行こうと決断します。

昨日と異なり、せかす人もいないため、のんびりと越前鉄道沿いに歩き、滝谷寺の標識を見て、踏切を渡ると受付がありました。

滝谷寺、観音堂 本尊如意輪観音
滝谷寺、観音堂 本尊如意輪観音

今日は宝物殿が改装中で閉館されていて拝観ができないので、拝観料通常300円のところ、250円でいいと。

まあ50円引いてくれるより、拝観させて頂いた方がうれしいけど、良いですよと、調子よく応えます。

宝物殿で何が拝観出来るかということについては全く知見がありませんでした。

ここでまた自分の無知をさらします。

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自分は福井県の国宝は、丸岡城天守閣など多くの、元、国宝が見直されて国宝指定を外された結果、残ったものは明通寺の本堂と三重塔の他は敦賀西浦の常宮の「朝鮮の鐘」を
改めて確認して、自分の思い違いであることが分かります。

福井県の国宝は建造物は明通寺の本堂、三重塔の二点だけなのですが、工芸品は、朝鮮の鐘の他、ここ、滝谷寺の「金銅毛彫宝相華文磬」、越前町剣神社の奈良時代の「梵鐘」があるのだそうです。

また、書物では、永平寺にある、曹洞宗開祖である道元禅師直筆による、禅の奥儀を選んで記述した普勧坐禅儀撰述記(附指定)があるとのことでした。

滝谷寺
滝谷寺

かなり、偉そうに、周りの人達に福井県の国宝三つ説を吹聴してしまいましたので、冷や汗が背中を伝います。「福井の文化財(国宝)」

「金銅毛彫宝相華文磬」滝谷寺公式サイト
「金銅毛彫宝相華文磬」滝谷寺公式サイト

「金銅毛彫宝相華文磬」について、サイトのご説明をお借りします。

磬(けい)は元来、楽器であったものが、後に仏教の鳴器として取り入れられたものです。回様は典麗で彫技は微妙巧緻をきわめ、その高雅な気品は平安時代工芸の粋を示すものです。

摩尼宝山滝谷寺(たきだんじ)は京都智積院を本山とした真言宗智山派のお寺。

南北朝時代、永和元(1375)年、奈良大乗院の寺領寄進により、睿憲上人によって開山。

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福井を支配した朝倉家、柴田家、松平家、丸岡の有馬家の祈願所として篤い帰依と保護を受け栄えたお寺なのだそうです。

受付から、山門に至る参道は昼なお暗きという感じの長い参道で、平泉寺などと同様、かっては、塔頭が建ち並んでいたものと思われます。

永平寺を始めとして、勝山市の平泉寺、福井の大安禅寺、越前市の引接寺(いんじょうじ)、毫摂寺 (ごうしょうじ )と今回の滝谷寺・・・

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明通寺、神宮寺、中山寺や、敦賀の西福寺も含めて、自分がお詣りしてきた中では若狭のお寺とはちょっと趣の異なるお寺が嶺北に並んでいるような気がします。

なにが違うのだろう・・・嶺北のお寺は、一乗谷、北の庄、福井と、より時の権力と結びついていて、近年近くまで、勢力を保っていた経緯があるのかもしれない。

また、奈良時代、平安時代は都の近傍の若狭の方が栄えていたのかもしれないけど、後年は地方権力の中心があった嶺北の方が、人が多くなり、きちんと檀家が居て栄えてきたお寺が多いのでは無いか?などとぼんやり考えていました。

滝谷寺 山門脇
滝谷寺 山門脇

住職さんの説明を聞かせていただいた後、薬師如来の御朱印をいただき、寺内をぐるりと拝観をします。

他の拝観の方達が数組いましたが、足早にいなくなり、濡れ縁に一人腰掛けて、国の名勝に指定された、江戸中期作庭の庭園を眺めて、しばらく時をすごしました。

晩夏、というのか初秋というのか、真夏に比べれば、幾分か柔らかくなった陽射しに照らされた庭園と池を見ていると、変な話、生きててよかった・・・

って大げさですが、なにか内側からうれしさがこみ上げてきて、ささやかな幸せを感じます。

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正直言うと、今日はもう、滝谷寺で満足感を味わってしまったなという感じで、無理に街を歩き回る気持ちが失せてきます。

それでも、まあ、ランチ求めて魚志楼に行こうと歩き始めました。

すいません、また続くです。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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