MOMAからホテルに戻って一休み。
夜景ツアの集合地のホテルまで歩いて位置を確認して、近くのレストランで夕食をとります。外からはそんなに繁盛店には見えなかったのですが、入ると大衆的な大きなレストランで、超満員です。
集合時間まで40分くらいなのでゆっくり食事する時間はないのですが、量が多くなくて、楽しめて、おいしいものとつい欲張って、メニュー見ながら、悩みます。
隣のおじさんが食べてるポテトフライがほっこりして美味しそうです。普段はポテトフライは食べないけど・・・欲しい・・・でもメニューにはありません。
思わずおじさんに訊いてしまいます。「これはメインディッシュの付け合わせだよ」とのこと。
そう言えば前に出張でアメリカに来てた時、付け合わせを決めると、ポテトフライやパスタが別皿で出てきて、びっくりしたことがあったな・・・と微かな記憶が蘇ります。
一人で黙々と食べてたおじさん、話しかけられて、嬉しかったみたいで、「お前達、ここは初めてか?それならここはステーキがお薦めだよ。
是非試してみろ」と話しかけてきます。
そう言われてしまうと、ちと、他のものは食べにくい・・・時間を考えて、軽いものを考えていましたが、二人共お薦めに従います。
おじさん、ウェイターに「俺が、二人にお前のところのステーキをリコメンドしてやったぞ」と嬉しそうに話してます。
おじさん、元KLMの機長さんで、今は退役して、音楽を楽しみつつ、世界をぶらりと廻ってるそうです。
このレストランは現役の時に来て、お気に入りになって、ニューヨークにくると必ずくるということらしい。
お薦めのステーキは大変美味でしたが、ボリュームたっぷりで、集合時間時間が迫り、ちょっと気が気でありませんでした。
ツアは8時半出発。まずブルックリンに渡り、ブルックリン橋の足元でマンハッタンのダウンタウンの金融街ビルを眺めます。
必死に写真を撮りますが、なかなか満足できる写真が撮れません。
腕のことはともかく、三脚を構えてじっくり行きたいところですが、ハワイの時にお荷物になったので、もともと荷物に入れませんでした。
ずっと見ていたい気持ちですが、団体行動の悲しさで、20分程でバスに戻り、今度は反対側のニュージャージーに渡ります。
位置的にはブルックリンで見たマンハッタンの金融街より、北側に当たるミッドマンハッタンをハドソン側越しに展望します。
今年2月に逝った兄は、商社に勤め、20代後半から30代初めまでの適齢期(?)をニューヨークで過ごしました。帰国してから、お見合いで義姉と結婚。
長男が生まれて間もなくの頃、再度ニューヨークへ、今度は家族帯同で転勤に・・・正確なことは覚えていませんが、おそらく双方で、10年近くニューヨーク生活を送ったことになると思います。
2回目の家族での滞在時には、ニュージャージーに住んでいました。両親が兄一家を訪ねて行った時に、兄がこの夜景を見せてくれたようで、ニューヨークの夜景に父が感激していたことを覚えています。
思い出を手繰っているうちに、ここでも時間は来て、集合です。
大抵、自分が最後になります。感激屋のくまはどうしても早く切り上げることができない・・・と開き直ることもできず、「すみません、すみません」と身体を小さくしてバスに戻ります。
そう言えばハワイ島の星空ツアに参加した時に、マウナケアの頂上で写真に夢中になっていて、集合時間に遅れて、ガイドさんの撮ってくれた集合写真の中に、くまが写っていないという失態がありました。
まあこの点は確信犯で反省はしていないということです・・・
エンパイアステートビルについたのは夜も10時くらい、大行列が待っていました。
「展望台に上がるのに、1時間半くらい、展望台に着いたら、20分で降りて来てください。駐車スペースがないのでドライバーと私は下で待っています。」とガイドさん。
ガイドさん、本業はビジネスコンサルタントで、ボストンで仕事をしていて、週末だけ、ニューヨークに戻ってガイドをしているとのこと。
ジャズやオペラの話も色々してくれて、その話の行間にご自身がニューヨークの生活をたっぷり楽しんでいる様が垣間見えます。
色んな生き方があるけど、その場、その場で自分なりの生活を見つけて、充実して生きている人達を見るのはまぶしくて、うらやましいけど、楽しい経験です。
最後の夜になった5月2日に、奥さんのお友達の娘さんと食事をして、彼女の話を聞き、頑張っている様子を見た時もそんな思いがありました。
エンパイアステートビルの長い行列は少しは動きますが、時間がどんどん過ぎて行きます。
それでもこれで最後のエレベーターにたどり着き、もう少しの辛抱だなと、ホッとすると、後ろの方で係り員が叫んでいます。
「このエレベーターに登るのは後40分くらいかかるけど、この脇の階段を使えば10分で登れるよ。」
制限時間もあるし、早く上にたどり着いた方がゆっくり出来るな、と階段を上ることにしました。同じことを考える人も多く、行列に残った人と半々くらいだったでしょうか?
展望台にくるとちょっと夜景がガスっている感じで、あまりクリアな状態ではありませんでした。
360°の夜景は飽きることがありませんが、やはりその中に、一番高いエンパイアステートビルがないのが寂しい・・・
昼間歩いていた時に、ロックフェラーセンターの展望室にも長い行列ができていました。きっとそちらの方が景観にエンパイアステートビルが入っていて、お得かもしれません。
必死に同じ様な写真を何枚も撮りつつ、気が付くと既に40分くらい経過していま
展望台に着く時間がまちまちなので、滞在時間も余り気にする必要はないな・・・と勝手に考えていましたがちょっと時間をかけ過ぎたかもしれません。
ようやく諦めてバスに帰ると結局我々が最後で、他の方は皆、既に着席していて、眠そうに我々を待っていてくれました。
帰りは参加メンバーの各ホテルを順次送ってくれました。
これでようやく4月が終わります・・・