箱根湿生花園0816

64歳になり、雇用延長期間の終了とともに約20年間お世話になった会社を退職。

同時に会社を立ち上げて古巣の会社の子会社と契約して、結局敦賀の仕事が継続することになりました。

a20120816-008

会社を辞める手続きの面倒くささと、会社を立ち上げることの大変さを味わって、会社に全てを任せきりで、なにも出来ない人間となっていたことよ、と痛感します。

会社立ち上げ記はそのうち備忘録としてまとめたいと思います。

開園前の湿生花園
開園前の湿生花園

今書いているお盆休の週はゆっくり休ませてもらいましたが、8月、9月は、この色々な変化があわただしく自分の周りにまとわりつき、落ち着かず、あれをやるのを忘れ、これをやるのを思い出せずと・・・

こころここにあらずの感じで月日が流れました。上の空の状態が続いて、ブログも集中できない状態が続いていました。

って、まだやることが残っていて、落ち着くのはまだまだ先のようです。

というところで、8月16日はお盆の送り火と言う意味なのだと思いますが、箱根では大文字焼と花火が上がります。

敦賀の灯篭流しと花火、京都の大文字焼と各地でお迎えした御先祖をお送りする行事が一斉に行われる日になります。

次女が大文字焼を楽しみに休みを取って箱根に来て、週末まで一緒に過ごします。旦那さんはチョー忙しいみたいで、お留守番とのこと。

昨日とはうって変って良い天気です。

次女が湯本まで電車でくるので、迎えに行く前に、午前中は湿生花園に行こうと。張り切り過ぎて開門30分前に到着。

金時山や湿生入り口のレストランの写真を撮って時間をつぶします。

ようやく中に入って、さっそく引っかかって写真をとっていると、案内のおばちゃんが声をかけてきます。

「よろしかったらご案内しますよ。一緒に歩きながら説明して行きます。

おばちゃん、自分でも勉強中らしくて、人に説明することで知識を確認しようとしているようでした。

丁寧に説明してくれて、面白かったけど、いかんせん生徒の方が記憶力がボロボロでほとんど覚えていません。

説明は目につく花が全て対象になりますので、結構時間がかかります。奥さんが説明を聞いている間に、こっちは説明そっちのでけでカメラを撮りまくります。

えてしてこう言う時はあまり満足のいく写真がないものですが、案の定、ピンボケとつまらない写真の嵐でした。

嵐では大野くんが面白いと思います・・・って。。関係ない・・・

といいつつ、おばちゃん、一所懸命覚えていることを説明してくれていて、路線を外れると大変調をきたします。

奥さんが素朴な質問をすると手持ちの資料を調べまくり、類似の資料がある場合はいいけど、ない場合は残念そうに「今度調べておきます。」って気の毒になるくらいがっかりします。

「素朴な質問」は我が家の奥さんだけでなく、女性特有の才能のような気がします。

きっと、独り言に近くて、無視していいのかもと思うのですが、言われた方は口に出されると何か言わなければとアセアセと答えを探します。

と言って全然判らない時には自然と無口になって結果として無視になる時も多いのですが、あまりに回答に窮する質問が続くと、おれは「百科事典じゃない!」と心の中で逆切れしたりしています。

せっかく色々説明してくれるのを自分達で独占するのはもったいないので、説明に心ひかれながら通り過ぎる他のお客さんにもご一緒にどうですかと誘いますが、曖昧笑顔で後ずさりして仲間に入る方はいませんでした。

まあ、個人的に説明されるより、集団で説明を受けた方が、こちらも気が楽になるところもあって、仲間を増やして負担を軽減しようという意図なので、見え見えだったかもしれません。

おばちゃんに有意義なお話を色々聞きましたが、仙石原湿原植生復元区の説明は興味深いものでした。

記憶が定かでないので「NHK趣味の園芸テキスト」の記述を参考にさせていただきます。

「仙石原湿原植物群落は、昭和9年に国の天然記念物に指定されましたが、その後、減少の一途を辿りました。

昭和51年、「箱根湿生花園」が開園され、仙石原湿原の一部に植生復元実験区が設けられました。」

「約20年前から元の湿原の姿を取り戻すために、昔ながらの草刈りや野焼きが実施されています。

特に、野焼きの光景は圧巻。風上に火を入れ、一気に枯れ草を焼き尽くします。

このような努力によって、ノハナショウブで草原一帯が紫に染まったという当時ほどには及びませんが、少しずつ回復の兆しが見えてきています。 」

おばちゃんのお話では復元区のエリアを4つに別けて、全く手を入れないゾーン、ここは葦が他の湿生植物を覆い尽くしています。

野焼きをするエリア、野焼きをしてさらに草刈りをするエリアと、草刈りを頻繁にするエリアと別けて、植生の違いを見ているのだそうです。

サワギキョウ
サワギキョウ

こう言う雄大な実験のお話を聞くと感激屋のくまはもう興奮してしまいます。

おばちゃんに色々話をきいているうちに早くも11時半近くになっています。

サギソウ
サギソウ

これ程時間がかかるとは思わず、少し慌て気味に湯本へ向かいました。

※文中で花の写真の名前がないのは現時点では不明なものです。おいおい記述を増やしていきたいと思います。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

2件のコメント

  1. はじめまして。くまじいです。
     神奈川にいる孫は、熊本にいる私のことを「くまじい」と呼びます。(女房のことはくまばあ)
    明後日からその孫に会いに行きますが、ついでに湿生花園に行こうと調べていたら、同姓同名の「くまじい」のホームページにたどり着きました。
    すばらしい写真に見とれてしまいますが、花を見るにはもう遅いですね。孫にはこのホームページを見せようと思います。

  2. くまじいさま、ありがとうございます。
    確かに今の季節は花が少ないかもしれませんね。「箱根湿性花園の花」という本を購入したのですが、10月11月はススキ、サラシナショウマ、トリカブト、リンドウ・・・等が記載されていますが多くは無いようです。
    「熊本のじいじ」さんですね。
    自分は、幼い娘達と一緒にサイクリングしていた時に、「お父さん、サーカスのくまさんが自転車乗ってるみたい。」って言われて・・・それ以来「くま」さんを自覚しています。
    同名のよしみで今後ともよろしくお願いいたします。
    お孫さんとお会いになられるの楽しみですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA