8月15日は「芦ノ湖西岸歩道」を歩きます。
写真は箱根町にあった看板です。ネットで当たってみましたが同じ地図には行きつきませんでした。
写真の右端の湖尻にある桃源台駅に車を停めて、「海賊船」に乗船して箱根園地まで行き、西岸を歩いて湖尻まで戻ろうと言うものです。
写真の距離を見ると箱根園地から湖尻水門までが10.9kmとあります。
湖尻水門から桃源台までを約ikm程度とみて、駐車場まで戻ると全部で12km の工程になります。
朝一番の海賊船に乗ろうと時刻表を確認し、9時半出発の一番船を目指します
あいにくと太陽は姿を見せず、富士山も全く見えません。
せっかくの海賊船ですが、芦ノ湖の湖岸もガスに覆われていて、途中の施設も見渡すことことができませんでした。
景色がだめでも、甲板で風を楽しんでいると、雨が降り始めて、どんどん勢いを増して土砂降りになってきて、諦めて船内に戻ります。
どうも今日は雨雲が晴れることはなさそう。
湖岸歩きは天候が悪くても良いだろうと選んだコースですが激しすぎる雨を見ているとここまでひどくなくても・・・と気が沈んできます。
船を降りる頃には雨が止みましたが、相変わらず、芦ノ湖全体が厚い雲の中と言う感じでいつ雨が降り出しても不思議はない状態です。
箱根町のコンビニで、オニギリと、お茶に加えて傘を購入。
湖岸道を示す地図が欲しいのですが店頭で探しましたが、地図を売っている様子はなさそう・・・
海賊船の駅でかろうじてそれらしい道の線が見える地図をもらって、まあこれと案内板の写真を確認しながら行こうと・・・
道の始まりが判りにくかったけど、地図で確認していた駒形神社を見つけて一安心でした。駒形神社からは道案内標示がはっきりしていて、迷う心配はなさそうです。
最初は別荘が湖岸沿いに立ち並ぶ道を歩きます。別荘と言っても、何年も人が訪れておらずに、朽ち果てそうなものもあります。
企業名の別荘もあるので、保養所として利用されているところもあるのだと思います。
利用されている雰囲気の別荘は門構えも、建物もお金がかかっている雰囲気で、昔からの人気があった別荘地と言う感じがします。
別荘地を過ぎてしまうと道は展望のない木立の中を歩く様になります。
芦ノ湖畔を歩いているのを忘れてしまいますが、時々、湖面が木立の間から覗けるのと、魚釣りのボートの話声や、モーターボート遊びの音が聞こえます。
50m毎に表示があり、これは193分の171ということで、どこがスタートかは判らなかったのですが、湖尻方面から193のうちの171番目ということで、湖尻方面まで、後8550mあるということになるようです。
神奈川県とありますから、県の遊歩道整備の一環ということなのでしょうか。
雨は上がっていて、少し安心でしたが、時々視界が開けても、ガスが重く立ち込めていて、空は全く見えない状態は変わりません。
途中で通行止めの柵があり、ここから先は歩行者専用道路となります。
最初の浜である白浜・・・といっても狭い浜ですが・・・犬を連れて、湖をのんびり眺めている人がいました。
別荘族なのでしょう。
これまで誰にも会わなかったのですが、ハイキングの格好をしたグループがあるいてきます。
「雨で残念ですね」と声をかわしつつすれちがいました。
このあと、何組の人達とすれ違います。どうも湖尻から歩く人の方が多いのかと思いました。
昭和5年(1930年)11月26日早朝に起きた内陸型、マグ二チュード7.3の北伊豆地震により北伊豆断層帯が動き、土砂崩れ、陥没や地割れによる大きな被害がでたのでそうです。
この地にあった御料局の造林作業を従事していた人達の宿舎が芦ノ湖に流され、8人の犠牲者を弔う碑が建てられています。
大分歩いてきました、道は大分山道みたいになってきて、箱根町側と大分雰囲気が変わってきます。湖尻側から歩いた方が、最初に山道気分を味わえて良いのかもしれない。
深良水門にたどり着きます。小さな水門ですが、ごうごうと激しく水がながれていました。
疋田舟川が記載されていた、農水省「水土里電子博物館」に深良水門の記載がありました。農水省の疏水100選に入っているのだそうです。
「寛文10年(1670年)四代将軍徳川家綱時代。
浅草の商人友野与左右衛門は、現在の静岡県裾野市深良の名主の依頼を受け、水田の用水不足にあえぐ静岡県中駿地域(現在の御殿場市、裾野市、長泉町、清水町)の農民のために、神奈川県の芦ノ湖の水を静岡県裾野市へ導く、水路トンネルを完成させました。
水路トンネルは全長1,280m、高低差約10mで、約3年半の歳月をかけ、総工費約7,400両(現在の7億円以上)、延べ約84万人を投入した。
工事は両口から手掘りで行われたにもかかわらず、ほとんど落差なく結合しており、当時の驚くべき技術の高さを物語っている。 」
以降現在に至るまで、裾野市、御殿場市、長泉町および清水町の一部事務組合である芦湖水利組合により、灌漑用水、生活用水、防火用水、東京発電による水力発電用水として利用されている。(Wikipedia)
対岸に桃源台が見えてきました。
程なく湖尻水門にたどり着きます。
深良水門に比較するとはるかに大きい湖尻水門は、その水路を早川に注いでいますが、水量調整時に解放されるだけで、普段は閉止されているのだそうです。
翌日に行った箱根百花園の案内のおばさんによると、「芦ノ湖の水利権は静岡にある。」との説明でしたが、芦ノ湖自体は現在では神奈川県にあるようですので、少し話は違ってい他のかもしれません。
湖尻水門を渡って、キャンプ場の中を通り抜けて、桃源台に向います。おおきなキャンプ場で、お盆休み故、多くのキャンパーが訪問しているようです。
バーベキューのできるスペースがありますが、雨が降っていて、バーベキューを楽しんでいる人はいませんでした。
近くに、屋内でバーベキューが出来る場所が用意されており、ちょっと寂しいけど多くのキャンパーで賑わっていました。
少々眺望には乏しいし、思ったより水辺を歩く機会がなく、ちょっと寂しい面がありました。
これから箱根に行くたびに、箱根の地図の破線で示されたハイキングコースを、少しずつ歩こうと思っていますので、入門編としては丁度よかったのかもしれません。