野坂山0517

翌日に「みんなのごるふ」を控えた5月17日(土)、そうだ野坂に行こうと・・・

確か2年前の雪の日に野坂の登りで3時間近くかかった時の敗北感から、ずいぶんと山から遠ざかっていました。

その間、登ったと言えそうなものはマチュピチュの太陽の門、金時山があります。奥さんに大きく遅れてヘロヘロになって登ったことが記憶に残ります。

駐車場脇のタニウツギは綺麗に咲いていました
駐車場脇のタニウツギは綺麗に咲いていました

脚が遅い上に、写真を撮るために、歩みを止めて時間を費やすので、当然遅れ気味になります。待ってもらうのは悪いので先に歩いてもらいます。

一旦止めた歩みは、歩きを再開しても、関節が油切れ状態のようになり歩き方がギクシャクします。

しばらくすると、リズムが復活して、脚がでるようになるのですが、再度止まるとまた、ゼロスタートになって、時間がかかります。

例年、桜が終わってしばらくした時期に、敦賀国際ゴルフ倶楽部を回ると、コースにニセアカシアが咲き誇り、タニウツギが満開になってきます。

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同時期に野坂に登ると、敦賀国際よりは、少し遅れ気味ながらも、お地蔵さんまでの沢がピンク色に染まっていて癒されるのを記憶しています。

通勤時にも、西浦の道路端の桐の花とともにニセアカシアが満開状態になってきて、野坂のウツギを懐かしく思い出しつつ、事務所に向かっていました。

少しだけ体重を減らしたこと、先週長浜で2日間、各々20㎞、10㎞を曲がりなりにも歩き通したことで、少しだけ自信回復して、野坂に挑戦してみようという気になったわけです。

金曜日、久しぶりの居酒屋「すいーとほーむ」に。

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せせり、ボンジリがメニューに常備されるようになったみたいで、いつものジュンケイとともに美味しくいただきます。

きれいに改装して、息子さん夫婦を迎え、人気店になっているようです。

マスターを焼き方に追いやったシェフの息子さんのさばくカツオも頼んで、チュウスイが進みました。考えてみると、「ジュンケイ」と「チュウスイ」は敦賀にきて初めてこの店で知った言葉です。

明日、17日は野坂に登ろうと思うので、朝、車を取りに来るから置いといてください。

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まあ、もし朝、車がなくなってなかったら、部屋で寝てると思う、と・・・

以前、部屋から野坂まで歩いて登り、帰りにすいーとほーむの駐車場に寄って、置いてあった車に乗って帰るという時もありましたが、今、全行程を歩く自信は全くありません。

明けて土曜日の朝、天気はよさそうでしたが、野坂山頂は雲に覆われており、ちょっと不安です。

半袖、短パンにハイソックス姿では少し、肌寒い感じで、ザックの中に、ヤッケを入れて、5時半に出発。

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サークルKでお茶とオムスビ一個、ワッフル一個を購入。日頃、朝の不機嫌なくまを見慣れているサークルKのオーナー、面白そうに人のことをからかいます。

「どしたの?酒浸りの普段とえらく違うね。まったくわけのわからんくまだ。」

うるせーってんだ・・・・。なぜか、オーナー、自分の容貌を棚に上げて、人のことを「くまさん」って呼びやがります。

車をピックアップして登山口の駐車場到着が6時です。もう6台から7台の車が停まっていて、えっ、と思う間もなく、降りてくる人がいてさらにびっくり。世の中、早起きの人たちがいるもんだ。

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駐車場の脇に咲いているタニウツギの写真を撮ります。ああ、やはり満開になってるなと、納得しますが・・・

歩き始めて、杉林を抜けて沢にでたところに、タニウツギがありますが蕾状態で、大分遅れているようです。沢を歩き始めて、なにか以前と異なる感じがします。

以前、下山途中に、ここでストックを洗おうとして、脚を滑らせ、流れに上半身が浸かってしまったことを思い出しました。

ウツギの開花が遅いのは、今年の春先の冷たい気候が、沢の気温を低く抑え続けたせいか、と思っていましたが、どうも沢を襲った激流がウツギをいじめたせいなのかと思い至ります。

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沢の向こうの尾根筋に見えるウツギは満開状態でした。

沢の途中に門番の様に立っていた、コブシの樹は確か以前の大雪の時に折れてしまったと思いますが、今はどこに立っていたのか跡もわかりません。

沢の向こうの尾根筋に見えるウツギは満開状態でした。

沢の途中に門番の様に立っていた、コブシの樹は確か以前の大雪の時に折れてしまったと思いますが、今はどこに立っていたのか跡もわかりません。

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沢のつづら折りのところに季節には二輪草が賑やかに咲いているところがあります。今は花が終わって株が育ち、青々としています。

二輪草とトリカブトの株がよく似ていて、二輪草と間違えてトリカブトを採取して事故が起きることがあるという話を思い出します。

あの時、テレビ番組で葉の形で見分けるという情報がありました。

よし、比較してみようと、記憶で二輪草とトリカブトの花が咲いていたあたりの葉っぱの写真を撮りまくります。帰ってから、比べてみましたが違いはわかりませんでした。

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一の岳の真下あたりに群生していたトリカブトがどんどん低いほうへ勢力を広げつつあったような気がしていましたので、もしかして、すべてトリカブトだったのかしら・・・

一の岳を過ぎ、二の岳の登りの尾根にかかると、美浜方面から冷たい風が吹き抜けます。

それでも、歩いている分にはあまり寒さを感じないので、このまま頂上まで頑張ろうとヤッケを出さずに歩き続けました。

二の岳の稜線を歩いていると、途中で追い抜いて行った方が、降りてきます。「上は、7℃でした。大分寒いですよ。」と忠告をいただきます。

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自分の半袖、短パンが、気になったのだと思います。

ありがとうございます。ヤッケをもっていますから山頂で着ます。と答えますが、先週の長浜のように、平地を歩いていても、ヘバッた様子が目立って同情されるし、山の服装もいい加減で、他人に心配をかけてしまう。

まあ服装だけは、暑がり屋としてはいかんともしがたい・・・

ここまでに、追い抜いて行く人、すれ違ってきた人達は、見かけたことのない人ばかりでした。

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駐車場に宮本さんの車だろう、と思われる軽トラがありましたので、きっとおられると思っていたのですがようやくご本人が降りてこられます。

お久しぶりの宮本さん、飄々とした歩きぶりは変わらずです。お顔が以前にもまして柔らかな表情になってきたような気がしました。

三の岳を過ぎるころに、「野坂岳一人旅」さんに抜かれます。

くまが山頂に登り始めると既に降りてこられて、「下に車が一杯止まってたからもっと人がいると思ったら、誰もいなかったよ。」とつぶやいておられました。

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このほかにお名前は知らないのですが常連の方に山頂でお会いします。懐かしのエルザにも一の岳の下りでお会いしました。

「久しぶりやねえ」と、エルザだけはくまを覚えていてくれて、これで4人の常連さんをお見かけしたことになりました。

頂上に辿り着きましたが、ガスに覆われて、視界は全くありません。

以前あったベンチはなくなっており、岩に腰かけて、久しぶりに野坂の頂上に来れた満足感を味わいます。流石に寒くなり、ヤッケを着て、おにぎりとお茶で朝飯します。

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しばらくぼんやりしていましたが、だれも上がってきません。登りに2時間かかって、今、8時過ぎですが、登山の時間帯としては中途半端なのでしょう。

日の出の時間や天候などで、登山に出かけようという気持ちになる時間帯というのがある程度、共通したものがあるのかもしれません。

降り始めて、二の岳あたりから、登ってくる人たちとすれ違うようになり、雲が晴れるのと歩調を合わせるように、登山者がどんどん増えてきました。

頂上でしばらく視界がでてくるのを待っていましたが、ガスは晴れそうもなく、あきらめて帰ることにします。

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避難小屋に寄って備付のノートを拝見します。

粟野駅から歩いて登ってきて、避難小屋で泊まり、翌日、三国から赤坂に抜けるという方の記帳がありました。

宮本さんは記帳されていないようでした。

一の岳あたりから、雲がすっかり消えて、陽射しが強くなり、立ち止まっての撮影に時間を取られ、結局下りでも2時間かかりました。

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下におりてからどうしよう・・・明日のためにゴルフの練習か、いやいや、ちょっと疲れてそんな気にはならないな。

最近ドライバが調子いいし、適当にいけるだろう・・・(大違いでしたが・・・)

野坂茶屋でお茶でもして帰ろうかと。

昼時に降りてくると、野坂茶屋はランチするオバサマ達で占拠されていて、入るのも気恥ずかしい状態ですが、今の時間だったらまだ、空いているのではないか。

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駐車場に向かって降りようとすると、藤棚があり、花をつけた藤棚の前に、味のあるベンチが置いてあるのに気が付きました。

天気もいいし、ここで日向ぼっこして帰るかと、どっかと座り込、お地蔵さんの水場で汲んできた水とワッフルでティータイムします。

陽射しが温かく、気持ちがいい。山への自信が少しだけ回復した嬉しさがこみ上げてきて、自然に顔が綻んでいたと思います。

十分日光を堪能した後、ヤスザキで昼飯用のうどんを買い、部屋に戻ります。

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ぬるい風呂にゆっくり浸かり、筋肉をほぐしました。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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