長谷寺

室生大野口へのバスを待つ合間にバス停の近くの食堂で蕎麦で昼飯を。

店の中に室生寺から長谷寺へのバスの時刻表がありましたが、この季節には出てないとのことでした。

室生寺前の川
室生寺前の川

30分程待ってバスで、室生大野口駅まで行きますが、駅手前に大野寺があり、10人くらいの人が降ります。

室生寺の奥の院でちょっとお疲れ気味、ここはパスして、近鉄に乗り換えて、長谷寺駅まで行きます。

室生寺駅
室生寺駅

長谷寺駅の前から門前町が始まるのかと思っていましたが、駅の周辺は住宅街になっており、大分歩いてから門前町が始まりました。

長谷寺は正式には豊山神楽院長谷寺と言い、真言宗豊山派の総本山となっているということです。((長谷寺ホームページ)

長谷寺駅
長谷寺駅

688年桓武天皇の「願」により道明聖人により開基、727年に聖武天皇の「勅」により徳道上人が十一面観世音菩薩を大伽藍と共に造立して、お祀りした。(・・・「願」と「勅」って実態はどうなんだろう・・・)

その後長谷寺の観世音菩薩への信仰は全国に広まり、鎌倉の長谷寺をはじめとして、分身を奉祀するお寺は百数十に及ぶのだそうです。(長谷寺門前の縁起による)

長谷参道
長谷参道

もう3時に近くなろうとしていますが、半端じゃない暑さで、歩く速度が鈍ります。

まあ、急いでもしょうがないと、町の様子を撮りながら進みます。しゃれた門構えの喫茶店の前庭です。帰りに寄ろうと・・・

十一面観世音菩薩
十一面観世音菩薩

朝のうちは早く終われば、薬師寺と唐招提寺に寄って帰ろうなどと甘い考えを持っていましたが、ここまでくればもう諦めです。

参道を歩いている人の中にはスタイルはマチマチですが、首からカメラをぶら下げた「ハイカイおじさん」が結構歩いていて、こまめに路地の神社や小さいお寺もチェックしています。

今まで歩いてみて、余分な寄り道することで、意外な話が聞けたり面白い事が多かった様な気がしますので、なるべく寄り道はするようにしています。

っていうより、思うまもなく足が寄り道に向かうのですが・・・今日はお疲れモードで・・・

陀羅尼助の看板は室生寺のあたりにもありました。奈良特有の漢方薬なのかしら。普通の暮らしが息づく民家の街並みが続きます。

それでも長谷寺に近くなると素麺、草饅頭、奈良漬、柿の葉寿司等美味しそうなものが・・・

草饅頭と奈良漬は試食があります・・・両方の店は経営が同じ様でした・・・3年物の奈良漬の美味しかったこと。

長谷寺の急な階段は見覚えがあるのですが、他のところの記憶は全くありません。階段は写真でみたことがあるということかもしれません。

階段に沿って牡丹が続きます。咲いていたら見事だと思います。このほか桜、アジサイの頃がきれいなのだそうです。

階段を上りきると国宝の本堂があります。大きな舞台からの境内の眺めは壮大です。

十一面観音像は10mを超える大きなもので圧倒されます。この日は特別拝観日ではありませんでしたが、特別拝観の時には、足元まで近づくことが出来るのだそうです。

高月を廻った時にも感じたのですが、小さくて可愛い観音様のお姿もあり、度岸寺の十一面観音の様に我々と等身大のお姿もあり、仏像の大きさはさまざまです

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色々な仏像の中で、自分と等身大(に近い大きさ)の仏像と対峙していると、自分を受け止めてくれるという感覚が大きいような気がします。

擬人化というか、話を聞いてもらえそうな身近な感じがする?というところでしょうか?
畏れ多いことを言っているのかもしれません。

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室生寺の金堂の等身大の仏像群の居の中で、中央に居られて、一際大きいお釈迦様の姿に、大いなる安心感を覚え、涙しました。

翻って、前に居られる圧倒的な大きさの十一面観世音様・・・

びんずるさん 羅漢のお一人とのことです
びんずるさん 羅漢のお一人とのことです

ここまで大きい観音様になると、自分一人を相手にするのではなく、周りに居る全ての人、周りにいるばかりでなく、ありとあらゆる人を受け入れる・・・

全国に信仰が広がるというのはそういうことなのかなと思います。

大きく、衆を見ておられるので、個人的な悩みを訴えるのは我儘で、皆で拝んで皆が安堵する・・・そういう感じがしてきます。

仏像の大きさの持つ意味というのはどういうことなのか?と考えてしまいました。

本堂を過ぎて登って行ったところにある御影堂が開帳されており、奥に弘法大師のお姿がありました。建物は新しそうですが、雰囲気の良いお堂でした。

長谷寺の色々なところから十一面観世音のおられる本堂を拝むことができるような配置となっているようです。

帰路の脇の池に多くの亀がひっそりと体を休めていました。

帰りに寄ろうと思っていた喫茶店は大分時間が遅くなってしまったのでパスして駅に急ぎました。

10月~11月にかけて奈良のお寺の特別開帳はピークを迎えます。全部を廻ることはとてもできないでしょうが一泊覚悟でも来てみよう・・・

冬季の室生寺も来てみよう・・・と奈良に盛り上がりながら敦賀に帰りました。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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