丸岡ご出身のお酒仲間?のSさんから、丸岡の久保田酒造の蔵開きに行ってお酒を仕入れてきたから飲みましょうとのお誘いが・・・
3月8日(金)にお仲間のT女史も誘って、五縁でさっそく堪能、美味しいお酒でした。山田錦を使用した純米大吟醸生原酒との記載がありました。
くま御用達の酒屋さん、ウタで、今売り出し中の「白岳仙」(安本酒造)は袋搾りが売りで、そのまろやかな美味しさに驚くと同時に、あまり知られていない酒蔵で頑張っているところがあるんだなと思っていました。
その後、テレビで、久保田酒造の袋搾りによる酒造りの紹介をしている番組を見て、丸岡の酒造ということでSさんにお話を伺ったことがありました。
先日、ニュースで「坂井市の酒造が蔵開き」と言う報道があり、あれ?あの久保田酒造だ、そうか丸岡は坂井市になるのか・・・とぼんやり見ていました。
蔵開きでは利き酒会などの他に、書道家がその場でラベルに希望の字を書いてくれて、自分だけの一本を手に入れることができるなどの紹介があり、色々と楽しそうなことを・・・とうらやましく見ていました。
Sさんがその書道家さんに「おつかれさま」の文字と「くま」の名前を入れてもらった酒を用意してくれていたのに驚きました。ちょっと恥ずかしいけど、上の写真がそのボトルです。右側に自分の名前が隠れています。
袋搾りについて、久保田酒造のホームページから純米酒『鬼作左』の記載をお借りします。久保田酒造は地産にこだわり、自社水田で「山田錦」の栽培までしているのだそうです。
「『袋吊り搾り』は、いわゆる「しずく」採りで、圧をかけず自然と滴り落ちる酒だけと採る方法です。
通常、大吟醸クラスでの技法ですが、「袋吊り搾り」で採られた『鬼作左』は「吟醸を思わせるような純米酒」とご好評をいただき、皆さんに喜んでいただいております。」
『鬼作左』は「日本一短い手紙」として知られる「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」の本多重次(作左衛門)を指し、その勇猛果敢さ、剛毅さから「鬼・・」と通称を与えられたということです。
重次は家康の家臣で、筋を曲げずに、目上の人間にも物申す性格から、秀吉の怒りを買い、千葉県古井戸(昔、ゴルフでよく通った地名で懐かしい・・)に蟄居させられるにいたる。
重次は家康からは信頼されており、福井藩主となる結城秀康を身ごもったお万を重次の元に預け、秀康が誕生したのだそうです・・・と、得意の脱線が・・・
一筆啓上の「お仙」は当時幼子であった嫡子仙千代、後の丸岡藩主、本多成重を指しています。
丸岡ではこの由縁から「日本一短い手紙:一筆啓上賞」((財)丸岡町文化振興事業団主催)を毎年催しており、丸岡城に行くと入選作のパネルが階段の壁に飾られています。
お城に登りながら、ニヤッとしたり、ちょっと身につまされたりと・・・最初は何故こんなところに、と言う感じでしたが・・・
実は、酒肴譚というカテゴリを用意しながら今まであまり踏み込めないでいます。
飲むのは好きなくせに、味がわかると言うほどでもなく、薀蓄を語れないからというのが一番正直なことと思います。
下に示す表はサイドカラム、「福井の酒」にリンクさせていただいている福井県酒造組合(福井の全蔵元)に記載されている表を利用して、可能な限り、各酒造のホームページを調べて併記したものです。
上に述べた、久保田酒造も、安本酒造も含まれています。
余談ですが・・・新潟の酒「久保田」、「朝日山」は朝日酒造の製品ですが、福井には久保田酒造と朝日酒造があって、ちょっと混乱しそうです。
下表にある酒蔵の数は37ですが、国税庁の『清酒製造業の概況(平成22年度調査分)』によると福井県の清酒企業の数は平成17年度に42社あったのが平成21年度には23社とほぼ半減しています。
調査の方法が企業に回答を求める方法で、回答がないところもあるようですので、その影響もあるのかもしれませんが極端過ぎる気がします。
県別で見ると、どの県でも減少はしていますが減少数は2,3と言うところで、半減している県は福井以外では見当たりません。(追:福井に次ぐのが茨城の53社→44社です。)
酒蔵の多い県、ベスト3を見ると、トップの新潟県が平成17年度に94社で平成21年度94社、2位長野県は86社から83社、3位兵庫が85社から82社と大きい減少はありません。
ちなみに4位は福島県で、こちらも77社から73社と平成21年度での大きな減少はありませんが、今年、どうなるのでしょうか・・・
それにしても、自分なりに福井の酒は頑張っているという実感があったので、この結果は驚きです。
そう言えば、福井の地酒の揃っている「炭家はろばろ」の壁に一面に貼ってあったお酒の短冊がめっきり減少しました。
マスターのお話では「大分つぶれた蔵元が多い」とのことでした。
下の表でも現在は無い酒造があると言うことなのだと思います。一例では源平酒造のホームページでは会社更生法適用中であるが、復活しそうというような記載がありました。
頑張っている福井の酒蔵を応援すべく、ひたすら飲み続けて行こう・・・糖尿のご機嫌伺いしながら・・・