2月始めの大雪の後の野坂です。大分記憶が薄れてきていますが・・・
その前に少しは季節感を・・・4月8日の金ヶ崎夜桜と9日の彦根城の桜です。
大雪の週末、恐る恐る野坂に向かいます。
かろうじて道路は一車線だけ除雪されていますが、表面に圧雪があって鼻先をずるずる振りながら登ります。
会社でよくお会いするSさんが歩いているのに追いつきます。
「乗りますか?」「車が汚れるからいいよ。」
もう少し先に行くと、時々お話する年配の方が凍結した道路で脚をとられながら歩いています。「大丈夫ですか?」「大丈夫、大丈夫。でも滑って怖いんや」って・・・
青少年の家に着くと、雪だらけで車を止めるところがありません。
お二人が歩いていたのは当然、上に駐車スペースがないことを知ってたから、ということなります。
「あいつどうするつもりなんやろ」と思っていたに違いありません・・・それなのに「乗りませんか?」などと、えらそうに・・・
下のトイレの所まで降りて、ぎりぎり一台停められるところに車を突っ込みます。
こんなにすごい雪の時に登るのは始めてです。
とりあえず、スノーシューとアイゼンを担いで登り始めます。雪が締まっている感じがしたので、登山口にたどり着いてアイゼンを装着します。
すごい・・・
この圧倒的な雪の中で、上を見ると杉が花を着けています。着実に季節が進行していて、花粉症の人が苦しむ時期が迫っているのでしょう。
日経トレンディに今年は花粉が多くて長引くとの予測がありました。
猛暑の夏に花芽が多くなり、杉ばかりでなく4月に花を開くヒノキの花粉まで増えるので長い期間花粉が飛び交うということのようです。
ただし、昨年夏は余りにも暑すぎたので花芽が熱にやられるものも多く、最多だった2005年には届かないと・・・
杉林を抜けると、沢から離れて行く冬道があります。前に登りでも下りでも通った経験があるのでこちらかなと思いますが、沢沿いにも足跡が付いています。
沢沿いに行ってみるかと歩き始めると、後ろから追いついてきた人が、「そちらに行くと大変だよ」と教えてくれます。慌てて、進路変更・・・
沢から尾根にでると、後は、ほぼ尾根沿いに登る道で、一の岳が前方に見えています。
今回はスノーシューを担いだ人とかなり出会いました。野坂も雪が深いと色々な人が出てくるようです。
下りの時に、永平寺町から来たというお二人が、一人はスキーを担いで歩いていて、もう一人は下からスノーシューを履いて登ってきました。
ちんたら歩いていて、お二人に追いつかれたのですが、スキーの人は下りはスキーを履きっぱなしで降りていました。
「よし、これでここは制覇。面白いからまた来よう」って・・・
雪景色がもう楽しくて、楽しくて・・・
でも雪が深くてなかなか進まなくて、かなりばててきます。
木の周囲は雪がかなりえぐれていて、そこに脚を取られて腰くらいまで雪に沈みます。
ようやく脚を抜いてさあと思ったら、なんとストックのリングがありません。
リングがきちんと止まっておらず、木の枝にひっかかって、抜けてしまったようです。買った時に、確認してリングを締め込んでから使用すべきでした。
購入から大分経っていて、今まで何回か使用していたのですが・・・
雪をかき分け下の方まで潜り込み、ようやくリングを発見。ストックにはめていると、Sさんがもう降りて来ます。
「早く登らないと、どんどん、ぐさぐさになっちゃうよ。」・・・まあ、これでも精いっぱいなので・・・
雪が深い時に一の岳から振り返るこの景色は夏道では見れない楽しみの一つです。
若狭エネルギーセンターも真っ白です。
一の岳と二の岳を結ぶ尾根にたどり着くと美浜側から強風が吹きつけるので雪庇が出来かけています。
雪のない時には林の向こうに隠れている一の岳山頂のパラボラがはっきり見えます。元気があれば往復したかったのですがそんな余裕はありませんでした。
一の岳~二の岳の尾根でしばらく感激していると赤坂~寒風で御一緒していただいたKさんが「おっ、いたな。」と言いつつ、ニヤニヤしながら追いついてきます。
「沢の方登って水場まで行ったら足跡がなくなって慌てて、戻って尾根筋の道をきたんだよ」って・・・自分ならきっと、あきらめてそのまま降りてたと思います。
Kさん、疲れた様子は全く無く、元気に二の岳を目指していきました。
よーし行こうと後を追います。岩籠も真っ白です。
実はこの時にサングラスを落としたようです。雪の乱反射を避けるために必需品と思い、持ってきてましたが、汗が邪魔してうっとうしいのでポケットにいれていたのですが・・
振り返ると一の岳のパラボラが・・・
いつもだと二の岳の頂上付近から霧氷が綺麗になりますが、全く見えません。
大雪の後に数日ですが、結構気温の高い日が続いたせいなのかと思います。
霧氷が咲いているのを楽しませてもらった記憶のある樹ですが、やはり黒々としています。
もっと背の高い樹だったと思いますが、この雪で随分低く見えます。
木漏れ日を楽しみながら(ハーハー言いつつ)登ります。
三の岳から見上げると避難小屋が雪に隠れて屋根の一部しか見えません。
へろへろながらようやく頂上にたどり着きました。
避難小屋は表の入り口が雪に閉ざされており、裏の窓から出入りするのだそうです。
頂上は表示板が頭を覗かせているだけで、全面、雪原と言うところでした。
写真ではわかりませんが、烈風が吹き荒れており、ここまでくるのに疲れすぎたのでスノーシューをおろして楽しむ元気もでませんでした。
避難小屋の中に入るのはパスして、避難小屋を風除けにして雪の上でオニギリを食べました。
頂上 頂上 頂上
早々に下り始めると、続々と登ってきます。
永平寺町のスキーとスノーシューのコンビの方、大阪の団体さんなどなど・・・カンジキを履いている人が多かった気がします。
越の湯に行く元気もなく、部屋にたどり着いて、風呂に浸かり、もうろうとしたまま、早めに寝てしまいました。