福井県立恐竜博物館

福井県立恐竜博物館は、白山方面目指して、勝山に行く時でも、通り過ぎるだけで、脚が向きませんでした。

周りの人に、一度見る価値はあるよと言われますが、いいよ、おれはと言う感じ。

ニューヨークの自然史博物館で、よく整理された恐竜の化石などの展示が面白かったということもあり、そう言えば敬遠していた福井県立恐竜博物館も行ってみようかなと・・・

DinosaurGrowth-sign
※クリックするとサイトが開きます

淀みきった記憶の底を手繰ると、中学あるいは高校時代に、考古学というのか地質学というのか、地球の歴史を遡るということをしてみたいなと漠然と思ってた時期がありました・・・

トリケプトラス

仕事にしてしまうと面白くなさそうだから、趣味にして・・・などと結構、現実的で夢の膨らむことのない、つまらぬ少年だった・・・

それにしても、発掘調査とか言うものに興味があったのかもしれません。

トリケプトラス(子供)

そうは言っても・・・一人で恐竜博物館目当てに「かっちゃま」まででかけて行くのも億劫で訪問が延びていました。

五縁で飲んでいた時に、娘さんが「子供達を恐竜博物館につれて行きたいけど道が不安で」と言う話をされて・・・これだ!と・・・

ヒパクロサウルス

「しょうがない、くまさんが一緒に行ってあげよう」と喜んで申し入れてしまいました。

海の日の18日(月)、予定外のおばあさんまで一緒に勝山に向います。

以降ティラノサウルス

福井県立恐竜博物館は今年7月7日にスミソニアン博物館の一つであるモンタナ州立大学付属ロッキー博物館と提携。それを記念してロッキー博物館の企画で特別展「『新説』恐竜の成長」が開かれています。

mor
※クリックするとサイトが開きます。

ロッキー博物館はモンタナ州ボーズマンという街にあります。モンタナ州はカナダ国境に当たる州でボーズマンはモンタナの中西部にあり、ロッキーの山域にかかる部分のようです。

Google Earthで見た感じで言ってるので実際のところはわかりませんが・・・

モンタナの語源はマウンテンということです。名前の通り、州全体が自然を舞台としたエリアになっていて、グレーシャー(氷河)国立公園、イエローストーン国立公園(モンタナとワイオミング、アイダホ3州にまたがる)など自然満載の州です。

前に書いたことがあるのですがモンタナ州のボーズマンよりもう少し西に行き、もうまさにロッキーの山の中にあるビュートという街を訪ねたことがあります。

ティラノサウルス

1993年の2月でした。

サンフランシスコからソルトレークシティまで飛び、飛行機を乗り換えてビュートに行きます。

ソルトレークシティが近づいてきて外を見ると、飛行場の半分くらいが雪で白くなってて、必死に融雪している様子が見えました。

ティラノサウルス

「ここからまだ北に行くらしいし、これは大分寒そうだな」と・・・飛行機を乗り換えて、今度はビュートに近くなり、同じ様に下を見ると、空港は真っ白な世界に埋もれていました。

「なんだ、なんだ、雪の上に降りるのか?まさか・・・チェーンなんか巻いてるはずがないよな、ソリでもなかったしな」とちょっと焦っているとなんなく着陸してしまいます。

アメリカの会社の人間が空港でレンタカーを借りて、空港からすぐそこに見えていたモーテルまで向います。

一面の雪原で、道路は除雪された様子はありませんが、車のタイヤにチェーンは巻いてない。

アメリカの会社の人間にスタッドレスなのかと訊くと、タイヤが滑るのはタイヤで圧雪されて雪が融けるからだ。

Lady of Rockies:Wikipedia

零下の世界では圧縮しても融雪しないので、ノーマルで充分走れるんだよと・・・

その夜、ディナーの帰りに零下40℃の中を歩いて、気道が凍りつきそうになった同僚があやうく死にそうになったことは以前に書きました。

モーテルに戻り、ロッキーの山上でライトアップされているLady of the Rockiesを見上げながら、アメリカ人が「Fさん、あやうくStatue of Rockieだったな」と笑い話になりましたが、笑い話でよかった・・・

Lady of the Rockies

Fさん、3年ほど前にお亡くなりになり、はるかかなたの思い出話です。

よく覚えていませんがビュートは露天掘りの大きな銅鉱山があり、見学に行きました。鉱山廃棄物の汚染水で環境問題になっているという話しを聞きました。既に銅の発掘は盛りを過ぎ、街は寂れた感じで廃墟だらけみたいに思える街中に鉱物博物館がありました。

脱線しました。

ティラノサウルス

特別展についての博物館の説明を引用させていただきます。

「恐竜研究の本場アメリカにおいて、トップクラスの研究成果をあげるモンタナ州立大学付属ロッキー博物館。

同博物館には、質・量ともに優れ、特にティラノサウルスに関しては世界最大級を誇る恐竜化石のコレクションが所蔵されています。

ティラノサウルス

特別展では、豊富なコレクションから推察された「新種として名付けられた恐竜の多くは、実は成長段階の異なる個体だった」とする学術的にセンセーショナルな新説を紹介します。

よく知られる4種類の恐竜(ティラノサウルス、トリケラトプス、ヒパクロサウルス、パキケファロサウルス)を軸に解説していきます。

世界最大のティラノサウルスの実物頭骨、トリケラトプスの実物頭骨(いずれも本邦初公開)をはじめとした約30点の化石とともに、最新恐竜ロボット9点などを展示します。 」

特別展は別途の入場料が必要になりますが、見ない手はない・・と総合チケットにします。

ここでいう新説とは、上記の博物館の説明にもありますが、トリケラトプスとトロサウスと言う2種類の角竜類と考えられていたものを、双方とも同じトリケラトプスの成長の過程の違いであることを発見したことを言うようです。

これらの新説を唱え、今回の特別展を企画しているモンタナ州立大学のジャック ホナー博士。博士はその著作も広く認められており、映画「ジェラシック パーク」シリーズでスピルバーグの技術顧問を務めた方なのだそうです。

ティラノ・ザウルスのロボットは人を集めていました。アメリカ自然史博物館Dinosaurusと同じようなメーキングビデオが博物館から公開されています。(上記)

恐竜博物館

実は・・・You Tube を探すとこのティラノサウルスが動く様子をお客さんが撮った動画もアップされています・・・博物館は動く画像は公開しておらず、現地で見て欲しいということだと思いますので、好ましいことではないのかもしれない。

でもYou Tubeで見て、実物を見たいと思う人も多いのではないかと言う気もしますので予告編的な役割を果たすこともあるのかなと・・・難しいところです・・・

特別展を楽しんだ後は、いよいよ常設展示への入り口です。

恐竜の卵をイメージしたというドームの最地下階に一気にエスカレータで降りて行く構造で、ちょっとわくわくします。よく考えられていると思います。

地下の通路(ダイノストリート)の壁に海生物の化石が展示されていました。

恐竜の骨の化石が丸々残っている標本の脇を登っていくとまた恐竜ロボットが迎えてくれます。確認しなかったのだけどやはりティラノ・ザウルス・・・でいいのでしょうか・・・

特別展のロボットとは皮膚の色が随分異なりますが、 恐竜の皮膚の色は、骨格や歯列などのように資料はないため、現存する爬虫類等から色を想定しているのだそうです。

したがって、色々な説があって、どれが正解ということはないのでしょう。

特別展は狭いエリアの中に押し込められていましたが、こちらは碧く光る高い天井のドームの中で動き続けています。興味がなさそうなこと言ってた割に、もう、ころっと転向して、飽きもせずに眺め続けます。

ふと気が付いて周りをまわって写真を撮りまくります。

シュノサウルス

順路を進んでドームの内側に沿って緩く登って行く間も、まだ、ホールの中央で動いているのが見えています。

周囲は色々な恐竜の骨格とロボットが並んでいます。

プロサウロロフス・ブラックフィテンシス

福井県立恐竜博物館はロッキーの他に、カーネギー博物館、カナダのロイヤル・ティレル博物館の他、中国の北京、浙江省、四川省、河南省の各博物館と提携しており、中国で発見されている恐竜も展示されています。

福井県勝山市の北谷から発掘された恐竜。

1982年にワニの化石が発見されたことから発掘が始まったのだそうです。

フクイサウルス・テトリエンシス
フクイラプトル・キタダニエンシス

魚類、鳥類の他に亀や、クジラの化石なども展示されていました。

夢中で写真を撮っていたために、皆から大分遅れて、出口にたどり着きます。

ショップでステゴザウルスの白木の模型を購入。

いつか組み立てて見たいけど、下手に組み立ててがっかりするより、セットで残してたほうがきれいかなと、消極的・・・

そば屋さんで食事をとった後に、ラブリー牧場のソフトクリームを楽しんで帰りました。

どうせなら平泉寺に寄りたかったなと未練を残しつつ・・・今度は一人で来てみようと・・・

結局、一番楽しんだのが「くま」さんだった様な気がします。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA