日本画の教科書 京都編

山種美術館は2016年で開館50周年記念ということで、特別展「日本画の教科書」を開催中。自分の行った「京都編-栖鳳、松風から竹喬、平八郎へ-」は2月5日で終了しました。

来週から「東京編-大観、春草から土牛、魁夷へ-」(2月16日~4月16日)が始まります。再度脚を運びたいと思っています。

1月17日の朝日新聞の夕刊に、今回のポスターに使用されている竹内栖鳳の「斑描」の記事がありました。

1枚だけ撮影を許された上村松園 「牡丹雪」

山種美術館ではやはりポスターにある村上華岳の「裸婦図」と共に、重要文化財指定を受けている絵なのだそうです。

竹内栖鳳は中国の絵に描かれた猫に類似した猫に旅先で出会い、連れ帰って繰り返しスケッチを繰り返したが、この猫がそのモデルとは言えないのだと。

山崎妙子館長は「斑描」に関して、「特定の猫の肖像ではなく、猫という生き物の存在を象徴的に描こうとしたもの」と説明されています。

「動物を描くと、その体臭までも表す」とされた、確かな観察眼に、創意を加えることにより「リアルさ」を感じさせる秘訣に到達していたのだろうと。

竹内栖鳳(1864~1942)は円山四条派に学びつつ、狩野派などの伝統にも学ぶ。

ターナー、コローなどの西洋画の技法も取り入れるなど、日本画の近代化に取り組み、京都画壇の指導者的役割を果たした。

山種美術館看板 安田靫彦揮毫 Facebook

円山四条派とは円山応挙の写実主義な絵画の円山派と与謝野蕪村に学び、応挙の影響を受けた呉春の俳諧的な洒脱みを持った四条派を併せた呼称。

竹内栖鳳 みゝづく

山種美術館は駒沢通りに面していながら、周囲は静かな佇まいに包まれていますが、美術館の中に入ると、人口密度が急に濃くなり、空気が変わって、驚きます。

福田平八郎 彩秋

根拠はありませんが、なんとなく、他の美術展よりも、お客さんの年齢構成が高めなのかなと、人の多さの割に落ち着いた雰囲気が漂います。

小野竹喬 晨朝

自分的には小野竹喬、福田平八郎などがいいなと・・・大分前に、ポーラ美術館の日本画展で知った、徳岡神泉が1枚だけありました。

徳岡神泉 緋鯉

終わってからここで、お茶かと思いましたが、相変わらず、カフェには行列ができていて、諦めました。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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