夜叉が池 0628

駐車場のトイレの中にある登山ノートに名前と時間を記載。駐車場の監視員に聞くと、ニッコウキスゲは先週が満開だったけど、まだまだ盛りだよとのこと。

そのせいか何時もより多い車が駐車している上に、さらに続々と車が詰め掛けてきます。

帰りがけに見たら、第1駐車場からあふれ出た車が第2駐車場にも入りきらず、間の道路にびっしり駐車している状態でした。

今まで夜叉が池に10回くらいは来ていると思うけどこんなにすごいのは初めて見ました。

そのなかには大きなバスも居て、そういえば下りて来るときに、あと1000mの標識と500mの標識の間あたりで小学生の団体とすれ違いました。

すれ違う子供がそれぞれ聞いてきます。

「もう直ぐですか?」「もう直ぐだよ」

「あとどれくらい?」「もう少しだよ」

「もう少しですよね」「あ~そうだよ」

だんだん面倒くさくなってきて・・・
「あとどれくらい?」「う~ん3時間くらいかな」
「え~っ?! あっ、ニヤニヤしてるから嘘だな。も~っ。」

ってなやりとりがありました。

登りの時には小学校4年の女の子を連れた家族3人組と抜きつ、抜かれつ歩いていました。子供の時から登山に親しむのはいいもんだなと思います。

思えば自分の子供が小さい時には土日によく会社に行ってたような気がするし、自分が山をやらない状態だったので、スキーには一緒に行ったけど、山登りを一緒にした記憶がありません。

今思うともっと、もっと子供と遊んであげるべきだったと思います。土日に仕事することは家族のためになんかならない。

ギンリョウソウ

子供のこと考えたら、平日にもっと頑張って子供と遊ぶ時間を作ることが父親としてすべきことだった・・

・・とえらそうに言うけど、外にでてしまうと酒やマージャンの会社のお付き合いの時間も大事にしてしまう男だったので子供一筋の生活でないことは確かでした・・・

反省だけならクマでもできると・・・

嬉しそうに歩いている女の子を見て色んなことを考えてしまいました。

ヤマボウシ

登り始めるとしばらくはアジサイの競演です。顎の鮮やかさが目を惹きますが顎の無いアジサイもきれいです。

途中、昨年、一昨年と見かけたギンリョウソウを探しますが今年は見当たりません。

いつも雨の降るときに来ているイメージあるので、湿気がないとだめなのかしらと思ってしまいます。写真は去年の写真です。

お勤めを果たし、くたびれたヤマボウシがありました。

さらに登って行って、上の方に咲いていたヤマボウシはまだ元気でした。

「山野草を育てる」で教えていただいたウリノキがまた咲いていました。

幾つか山にいきましたが、夜叉が池のここの一本だけしか咲いているのを見たことがありません。落っこちた花をぶら下げて歩いている人がいました。

ウリの木

今庄側から登ると「あと1000m」からえらくきつくなり、急登の途中に「あと500m」があります。

この急なところでひーこら言ってるときに、距離を知らされてもと、ちょっと腹立たしい。

昨年はササユリが結構咲いていたような気がしますが、今年はヤマボウシ以外の花は見えなくなり、緑が綺麗です。

ようやくたどり着いた夜叉が池は伝説の池の面影が薄くなるほど人であふれています。まるで水着を着ていない水晶浜状態・・・というのは大げさですが・・・

モリアオガエルの卵も落ち着かないことでしょう。

人ごみを避けて、そのままニッコウキスゲの咲き誇る尾根に出ます。昨年は雨の中でみた黄色い花がうす曇の陽の中で風に揺られています。

夜叉が池

岐阜側から登ってきた人は大体三周の方に登っていくような気がします。

登りが楽なので物足りないのかなと思います。

前に三周までは行ったことがあるので、今回はニッコウキスゲを求めて夜叉が池山(頂上で話を聞いたのですが、最近付いた名前らしいです)に取り付きます。

モリアオガエルの卵

岩だらけの急な道で、ちょっと足元が危ない・・・

勤め先でお客の安全推進担当が落下事故の訓示をたれる時に人の顔をちらちら見ながら「年配の方は高所作業は避けてください」と言われたのを思い出します。

言われなくても自覚はあって、歳を取ると若いつもりでも足元が不安定になってきています。

越えられるつもりの高さを越えられず足がひっかかることがときどき・・いやたびたび・・・

八分程度の頑張りのつもりで行かないと怪我するなと思っています。

圧倒的なニッコウキスゲの群生の傍らに一輪だけササユリが・・・監視員がちょうど登り合わせてきてヒメササユリと言っていました。

下りて来る人に三国まで行ったんですか?と聞くと、藪がひどいのでそこのピークで戻ってきたよとのこと。

登り続けるうちに、ニッコウキスゲはなくなり、視界をさえぎるような藪漕ぎになりました。

誰も居ないのでちょっと不安になります。視界が開けたら本物の熊が居たりしてなどと考えてしまいます。

延々と続くかと思われた藪が急に開けたところにでます。

ニッコウキスゲ

ここが夜叉が池山のピークではないかと思うけど、なにも標識がありません。夜叉が池は見えなくなったけど、三周の姿が良く見えます。

独り占め状態を楽しんでいると、何人か到着し、そのうち2~3人が先に行こうとして藪がひどくて断念して戻ってきます。

後から登って来た人に話を伺うと三国に行くのはひどい悪路でなかなか難しいよとのこと。

ヒメササユリ

その方のお仲間の女性がさあどうぞと冷えた西瓜を差し出してくれました。

前に荒島のシャクナゲ平で、もう動けない状態の時に、富山から来た八百屋さんご夫妻から頂いた冷えた水気たっぷりの梨を思い出しました。

皆さん重いリュックで登ってくるのはこういう楽しみがあるんだなと。1人だとおニギリとお茶がせいぜいです。帰りはオシッコを背負ってか・・・

三周岳

野坂は海あり、琵琶湖あり、白山ありのバラエティ豊かな360℃のパノラマが楽しめますが、「夜叉が池山」で見回しているといかにも奥深い山に来たな感じがしてまた別の楽しみがあります。

膝関節に問題ありの「あらかん」には、岩場の下りは倍以上怖い。慎重に池におりて行く途中でニッコウキスゲの眺めのいいところでおニギリ休憩を。

「今日は賑やかい~ね」(実際の発音は忘れました)とのんびりした言葉を聞き、思わず「どちらからこられたのですか?」と聞いてしまいました。まったく失礼なクマだこと・・・

上品な感じの初老の女性は「三河から来ました。標準語と思ってたけど違いますかね?」と笑っていました。休日の高速1,000円を利用して今庄まで来たのだそうです。

池まで下りて「水晶が浜」の写真を撮って下山開始です。
下りる時も次から次と人が登っていきます。

今庄側の車は少なくとも50台以上はあったと思います。岐阜側の方が人数が多い気がしますので合計で100台、平均2人/台として200人。おそらくもっと多い人数が入っていたような気がします。

「土の駅」は閉まっていました。

仕方ないので「花はす」でご飯とお風呂にしようと向かいます。

一部の花はすが咲き誇っていました。お風呂の駐車場も満杯でようやく空きを見つけてしばらくはすの観賞を・・・

なんと食堂が新装開店で生ビール198円とのこと・・耐え切れずに一杯だけ飲み干して、そのあと、露天風呂の寝湯で寝て、温まると寝湯の縁で寝て、冷えてくるとまた寝湯に漬かりと2時間近く寝てました。前も隠さずに・・・

花はすの露天風呂は林を巧に利用し、自然の中にいる感じで、適当な広さがあり、落ち着きます。室内にある熱めのハスエキス風呂も好みです。これで550円はお買い得と思います。

起きるとあたりは暗くなりつつありました。

ロビーでジュースを飲みながら休憩していると、お客さんが続々到着して、チェックイン後、即浴衣に着替えてお風呂に向かっていきます。お泊り宴会のお客さんのようでした。

眠気も酔いも覚めて、敦賀に向かいますが、休日の高速は1000円に満たないところは半額になることを思い出し、試してみようと今庄インターに入ってしまいました。使わなくてもいい350円を出して・・・

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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