前から行ってみようと思いつつ機会がなかった杉箸のお蕎麦屋さん、「又八庵」へ。
刀根を走っているとあちこちに看板がでています。その割にお店は地味な造りで、新蕎麦の幟が無いと、見落として、通り過ぎるところでした。
お蕎麦は、繊細で、しっとりしていながら、歯ごたえのある自分好み。
テレビのグルメレポーターが口に入れた途端に、「おいしい!!」と叫んでしまう、あの疑惑のリアクションに近い感じで、口に含んだ時の感じ、一噛みした時の感じ、これは良い、と心の中で叫んでしまいました。
メニューに「万願寺焼き」があります。なんだろう・・・長野の「お焼き」みたいなものだろうか・・・
京野菜の一つで、大きな「ししとう」のようなものだけど、辛みはなくて、むしろ甘いのだそうです。焼いて、削り節をかけて醤油をたらして食べると・・・即、お願いします。
美味しい。万願寺は京野菜だけど、最近、福井でも出回るようになってきて、福井でも造ってるんじゃないだろうか、ということでした。
「万願寺とうがらしは単に「万願寺」とも呼ばれ、大正末期に伏見とうがらしと、外国系大型とうがらしであるカリフォルニア・ワンダーの交雑種として京都・舞鶴の地で生まれた。
同市内の万願寺地区で作られていたため、この名が付いた。」(Wikipedia)
・・・京野菜と言っても大正なんだ・・・
その後、買い物い行くと、店頭に万願寺があるかどうか気を付けて見ているけど・・・もっと細い物はよくあるけど、又八庵で出た大ぶりのものはあまり出回っていない様な気がします。たまにおいてあると、やはり産地は京都になっています。
万願寺焼きとお蕎麦を待つ間に、メニューでさらに卵焼きを見つけ、贅沢に追加注文を・・・これも美味しかった。
けれど、一人ではちょっと大きすぎました。
酒を飲めれば別だけど・・・
後から入って来た、岐阜のおっちゃん、おばちゃんの3人連れ、常連らしいけど、自分の食べているものを見て、おっ、美味しそうやな、と同じ組み合わせを注文、にわかに女将さん忙しくなります。
それでも、自家製の漬物を自分にだしてくれて、美味しくいただきます。
ご主人のお話では高速道路が出来るまでは、ここは志賀から越前に抜ける近道で、交通量は結構あって、昔は忙しかったと・・・
高速が出来て、パタッと交通量が減り、今は土日しか営業しないようになってしまったのだそうです。
電話をくれれば、平日でも、夜でも営業するよ。とのことでした。
そう言えば自分のお客さんがここで、鴨鍋の忘年会をやったと言う話を聞いたことがありました。
池河内湿原経由で敦賀に帰ります。一旦、樫曲入り口まで来て、車を置き、湿原に入って行きます。池河内湿原経由で敦賀に帰ります。
一旦、樫曲入り口まで来て、車を置き、湿原に入って行きます。
敦賀観光協会のサイトから池河内湿原のイラストマップをお借りしました。
いつも、木道を歩くか、車で道路を走るだけだったのですが、この地図を見ると西側に遊歩道というのが付いているようです。この記事を書くまで知りませんでした。次回確認してみようと思います。
福井県のサイトによる「池河内湿原」の説明です。
「池河内湿原は、敦賀平野を流れる笙ノ川の源流部に位置し、周囲を低山によって囲まれた凹地に形成されいます。
湧水、及び周囲から流れ込む水によって潤され、南東側は通称「阿原ケ池」といわれる池となっています。
湿原の大部分は主にハンノキの湿生林となっていますが、中央部は、極端にハンノキが倭性化し草原状となり、ミズゴケが繁茂し、その一部が高層湿原状となっています。
ここには、多様な湿生植物の群落が形成され、今や希少種となっている植物が多く生育しています。
主なものをあげると・・・
カキツバタ、コバギボウシ、ミツガシワ、ミズドクサ、ヤナギトラノオ、コウホネ、ドクゼリ、ヒメザゼンソウ、カキラン、サワラン、トキソウ、ヤチスギラン、ミカズキグサ、モウセンゴケ、オオニガナ、サンショウモ、サワオグルマ、マアザミなど。
・・・ほとんどが思い浮かびません。そのうちどんな花か確認しようと思います。
中でもミズドクサとヤナギトラノオは、福井県ではここだけに生育し、日本の南限とされています。
植物以外にも、豊富な昆虫相が見られ、さらに、鳥類の繁殖、休憩地としてよい生息環境となっています。
池を中心とした湿原一帯は、県内では他に見られない動植物の生息地となるなど、貴重な自然環境となっており、集水域を含めた約111haの地域が1977年に県自然環境保全地域に指定されています。 」
林に囲まれた湿原なので見晴らしはよくありません。時々林が開けても、周りを低山で囲まれています。
花の名前はほとんど分かっていませんが・・・
オオバギボウシ
阿原が池の近くになり、水堪りが見えるようになります。
黒い羽根のトンボがいます。ハグロトンボ。水辺で生まれ、一時期、林に移動するも成熟するとまた水辺に戻ってくるのだそうです。
オスの身体は光沢のある緑色ということなのでこれはメスの様です。
池河内集落側の入り口に来ると、笙の川の源流らしく、水がゆっくり流れ始めています。
源流は道を渡ると小川になります。ここは春先に来ると、もう、本当に、思わず、「春の小川」を口ずさんでしまうこと必定です。
湿原の中とはちょっと雰囲気が変わりますが、落ち着く場所です。