明神塾と一等賞

11月20日(水)は神田明神明神塾の最終回。

明神塾は早稲田大学の安藤優一朗講師を塾長として、 年間6回の予定で開催される神田明神の文化事業第です。

1部はゲスト講演者の講演。テーマは神田明神、神田祭りに関わる、あるいは周辺の話題で各回毎に講師を招聘します。「半七捕物帳」「神田祭りと装束」などなど。

第1部終了後、本殿に移動し、全員で正式参拝。

第2部ではその日のテーマがあり、例えば「菓子」がテーマの時には、前編は歴史学者安藤塾長が菓子にまつわる歴史、特に江戸時代を色濃くした講義があります。

神田明神

第2部後編は神田明神の氏子講代表「御菓子処ささま」社長から和菓子のお話を伺った後、塾長と社長のパネルディスカッション・・・というか、社長の話をうまく塾長が引き出す、対話をしてくれる、という感じです。

江戸を、より感ずることのできる塾で、しばらく通おうかなと思っています。

神田明神

色々手を出し過ぎて忙しくなり、全てが中途半端に終わっている感じで、来年は少し整理していきたいと思っていますが、明神塾は残留候補、というか、もう来年も申し込んでしまいました。

その明神塾の今年度の最終講義が11月20日(水)にありました。通期の申込の他に、一日単位で個別に受講することも出来、時々参加していた奥さんも最後に行きたいということでした。

神田明神前のカフェ

11月20日は二の酉にあたります。

奥さんが仕事を続けていることから、商売繁盛を祈念して、と言うこともあるのですが、 お祭り好きとしては、初詣と同様に欠かせない行事で、 毎年浅草鷲神社にお参りしています。

神田明神

お詣りしてから、明神塾に行こうかと思いますが、鷲神社はちと離れているし、毎年ものすごい行列で時間が読めないので、次の予定が在るときには難しい。どこか他にないだろうか?

検索してみると、以前、JRの「駅からハイキング」信濃町で歩いた時に、お詣りした須賀神社で四谷酉の市が開催されることを確認し、混雑具合は分からないけど、行ってみるかと。

須賀神社

駅からハイキングの時には「君の名は」のことは全く知らずに須賀神社にお詣りしました。

お詣り後に、裏に抜けると、坂にたむろしている若い人達がいて、なにか?と不思議がりながら階段を降りて行くと、「君の名は」のポスターを飾った説明板があり、関連を知ることになりました。

君の名は
須賀神社

以前、福井の三国を歩いている時に、「グラスリップ」というアニメの聖地巡りをしている若者達に出会ったことがあり、記事にしたことがありました。( 三国歩き その2 滝谷寺 )

ということで、気持ちが分かるというところまでは行きませんが、そういうことに面白さを見つけている人達がいることは知ってはいました。

「グラスリップ」DVDジャケット 背景は三国龍翔館

明神塾のテーマで「 神田祭とコンテンツツーリズム 」という講義がありました。

昔から、映画や、ドラマのロケ地に、人が押し寄せる状況がありますが、 活況が一時的で一年もてばいい方なのだそうです。

アニメの場合には、映画、ドラマと少し様子が異なり、集まる人間達が年齢層がより若く「おたく」と呼ばれる人達が主流となっている。

彼らは観光客としてロケ地に訪れるのみではなく、聖地に溶け込もうとして訪れるため、1年で終わらずに2年、3年とそれが継続、地元住民と交流するようになり、地元を喧伝していく効果がでてくるのだと。

必ずしもそうなのか、と思いますが、「君の名は」公開が、2016年ということですので、1年限りのブームではないというところは在るのかも知れません。

訪れている人を見ると、日本人から、韓国や中国の若者達にシフトしつつある様な気がするので、少し傾向が違うような気もしますが・・・

須賀神社酉の市

信濃町から歩いて、須賀神社への曲がり角に酉の市の文字を飾ったゲートがありましたが神社にたどり着くと、人はまばらでした。

熊手売りの屋台はありましたが、売れ行きが心配ですが、きっと地元で商売している人達がポツポツ来るのだろうなと。

須賀神社

神社にお詣り後、毎年の鷲神社の時と同じように、奥さんが神社の熊手を買います。

福引きをやっており、巫女さんが差し出す箱から、奥さんが三角クジを引いて、福引き所に持って行きます。

係のおばさん、大きな声で「いっとぅしょう!」って叫びます。最初、何言ってるか分からなかったけど、福引き所のテントの奥を見ると、一等賞の札を貼った電動補助式自転車がつるしてありました。

えっ、自転車って、どうすればいいんだろう・・・

「宮司さん呼んでこい」「どこから来てるの?」「千葉です。」「そんじゃ送ってもらうようにすればいい」などと話を していると宮司さん登場。

「送ることはできないので、搬送はそちらでやって欲しい。手段が見つかるまで預かっておくから」と。分かりました、帰ってからどのような方法があるか確認しますと。

須賀神社から、神田明神まで、あわよくば歩こうと考えていたのですが、思いがけないことで時間がかかったことと、少し甘く見ていたようで、四谷から市ヶ谷まで歩いたところで、すっかり辺りが暗くなり、総武線に乗ってお茶の水に向かいました。

次の日から、どうやれば自転車を運ぶことができるのか考え始めました。神社でお預かっていただいているので、輸送時に分解しろ、だの箱詰めしろだのは言い難い。

そのまま運んでくれて、こちらで着払いで済ますというと条件で探すしかないかとかんがえていました。

最初に電話したのがヤマト運輸。そのまま運ぶことは可能です。運送費は1万6千円ですと。うーんちと高いけどいいか、と思った矢先に、着払いはお受けできませんと・・・・

深大寺

事前に料金を神社に預かってもらうか、引き取りに行く時間に併せて、おれが払いに行くかということは出来るのかと思いますが、ともかく他も当たってみようかと。

次に佐川に電話しましたが、こちらは料金が6千円とかなりお安くアガリそうと喜んだのですが、最低限、箱に入る形状に分解する必要があると、神社にお願いすることは不可能で、無理かなと。

深大寺

自転車を電車で運ぶ人を時々見かけますが、例外なくそのまま自転車を運ぶ人はおらず、分解した上で、専用のキャリアーバッグを使用しているようです。

たまたま、東京から電車で帰宅するときに、千葉駅でB.B.BACEと横腹に描かれた電車を見かけました。

深大寺

房総への自転車旅意識を上げるようにJR東日本の企画で誕生した電車のようで、専用車両に設けられた駐輪ラックに自転車を固定し、自分達は客車に座って移動。

目的地でサイクリングをして再び、列車を利用し、自転車と共に帰ってくることができる、両国、東千葉、本千葉が起点で各駅には駐車場が用意されており、自転車を搬送した車を置いておくことが出来るというシステムのようです。

まあ今回のケースとは意味合いが違いますが、自転車をそのまま運ぶというのは大変なことなんだということが理解できます。

こうなれば自分で運ぶしかないかと、決意して、神社に電話して、12月1日に伺いますと連絡します。

深大寺

ところで、自転車が自分の車に載るものなのか不安になって、奥さんの愛用している自転車で、シミュレーションをしますが、軽く載ることを確認しました。

12月1日、晴天で絶好のドライブ日和、 昼ご飯をとった後、 奥さんと須賀神社を目指しました。

深大寺

都心の高速道路の事情に全く疎いこと、ナビが大分古く対応していないので、ナビの指示を信用できないことで迷子状態になります。

外苑ランプを目指すのですが、大井から中央環状線に乗ってしまったため、外苑を通り越して西新宿まで行く羽目になり、Uターンして四谷を目指します。

深大寺

外苑ランプを目指すのならば、お台場でレインボウブリッジを渡って首都高にはいるべきだったのですが、よく理解しないまま、大井から中央環状線に入ってしまったため、外苑を通り過ぎてしまったということのようです。

須賀神社に向かうときの懸念として須賀神社周辺の道の狭さが心配でした。

深大寺

というのも、酉の市でお詣りしたときに、Uターンをするのに何回も切り返しをしていたタクシーを見ていたので、プロでも苦労する道の狭さを感じていました。

境内の前に駐車場が用意されているのは判っていましたから、きっと裏から行けば自動車のアクセスが容易な道があるのだろうと微かな希望を持っていました。

深大寺

ようやく辿ついて、裏に回りますが、見事に期待を裏切る狭い道に唖然とします。他に道はないのと怪しみつつ一角一角毎に、切り返しを繰り返しつつ進みます。

角を曲がる度に切り返しを二度、三度繰り返しつつ、ようやく

後ろを見ると自分の車より、かなり大きい宅配便のトラックが続いており、まあ道は間違えていないということかと。

ようやく駐車場にたどり着き、社務所に伺うと生憎と宮司さんはお留守でしたが、話は通っていて、ああ、こちらです。と神輿庫に連れていかれます。

神輿庫の扉が開くと、なんだ、なんだと、境内に居た参拝客や、団体旅行の人達が集まりますが、我々が自転車を引いて出てくると、あっ、自転車か、と失望の声がもれました。

深大寺

車に自転車を積み込んでいると、隣の駐車スペースに停まった車から宮司さんが出てこられて、改めてお礼を言います。

自転車を積み込み、準備完了。今日の記念に御朱印をいただきに行くと、昼時でどなたも居られず、再度社務所に廻って、宮司さんにお願いしました。

須賀神社の御朱印は2枚の見開きの御朱印なので、お酉様の時にいただいた御朱印と合わせると、4ページに渡って須賀神社が御朱印帳を占めることになりました。

さあ、帰ろうとすると、奥さんがせっかくここまで自動車で来たんだから、どうせなら深大寺の紅葉を見て帰りたいと。

深大寺

自転車に気を遣いながら、再び切り返しを繰り返して、須賀神社を離れ、深大寺に向かいました。

深大寺の紅葉はまだ4割程度というところだったような気がします。それでもきっと小学校低学年の時以来の深大寺と、進み行く紅葉をたっぷりと楽しむことができました。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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