熔ける、カタマル、わたしの思い

今、Facebookで各国の美術館をフォローしています。

本来は国内の展覧会の情報を得ようと始めたのですが、徐々に美術館の数が増えていって、実際に行ったことも、聞いたこともなかった美術館もあるのですが、各美術館が発信する情報にハマっているところです。

展覧会に関連したり、全く関係無い形での美術館の啓蒙活動のイヴェント情報も、チェックしています。

展覧会の時に開催される講演会、美術館と連携した形で、日仏会館等外部で行われるシンポジウムなど、面白そうな催し物があると、ダメ元で、即申し込んでいます。

今回のブリジストン美術館のワークショップも、自分に適格性があるものかどうかも解らず、恐る恐る申し込みをして、参加できることになりました。

ブリジストン美術館は自分の中ではポーラ、三菱一号館、東京都美術館、西洋美術館などと並んでリピート率の高い美術館になります。

これらの美術館で企画される展覧会で随分と勉強させていただきましたし、都度確認する、所蔵品に親しんで、自分の中で好きな絵というのが形成されてきたような気がします。

今、そこにfacebookが加わり、海外の美術館や、山種、根津美術館などの日本画への興味が広がって言っている

東京駅から近いこともあるかもしれませんが、収蔵品のラインアップが豊富で、自前の絵だけで、テーマを変えた展覧会を組み立てることができると言う凄さがあります。

もう一つ言うと、自分の大好きな、ピカソの「腕を組んで座るサルタンバンコ」に会いに行く、と言うことがありました。(ブリジストン美術館0126

敦賀に居た時は、部屋の中、通路、玄関に絵のコピーと、仏像の写真が併せて50枚近くは飾ってありましたが、千葉の部屋にも10枚程度、絵のコピーが飾ってあります。

その中心に、セザンヌの「赤い肘掛け椅子に座るセザンヌ夫人」(ボストン美術館?)と「サルタンバンコ」がいます。

実は、自分はルノワールにあまり関心がありませんでしたが、ブリジストン美術館で見た「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」を見て、良いんだなと自分の中で価値観が変わる思いをしたことがあります。

まあ、三菱一号館、ポーラ美術館と並んで、自分の絵に対する見方を左右した美術館という位置づけでは重みを感じている美術館なのです。。

工事中の同美術館、2019年7月オープンということで、まだ大分先になりますが、楽しみに待っていようと。

同美術館の情報チェックしている中で、今日のワークショップを知り、まあ、おじさん向きじゃないかも知れないけど、自分の興味があることはともかくぶつかってみようと、申し込んで、当選した次第です。

今回のワークショップは彫刻家の伊藤一洋先生の指導による金属彫刻の勉強。

鋳造とはどんなイメージの物なのか?ということをテーマ、自分で鋳造を体験してみるということのようです。

伊藤一洋facebook

制作作品の大きさのイメージが解りませんでしたので、安全性を考えると長袖が必要ではないか、それも化繊ではなく、綿の服がいいか、ゴーグルは必要か、などと余分なことを色々考えてしまいました。

結局、一応、長袖のシャツをバッグに潜め、靴もスニーカー型の安全靴にしましたが、まあこれは杞憂に終わりました。

先生がご自身で制作活動しているブロンズ像制作の場合には溶解量が多いので、自分が気遣ったような対策は当然必要なのだと思います。

我々の使用する材料は、まず10cm□で厚さ約3mmのゴム板。

このゴム板に自分たちの好きな絵を描いて、絵を切り取ります。その切り取った残りの部分が型枠として利用します。

対象には思いを込めろ、と先生の大畑に従い、俺はここで踏ん張るぞ、と力強いコブシを表したつもりが、へろへろの作品となりましたが。

切り取った型枠を2枚の10cm×12cm×厚さ1.5cmの木材で挟み込み、クランプで固定します。これが金型ということになります。(写真は型枠でなく、切り抜いた絵の部分のゴムが乗っているのですが、型枠を捨ててしまったので・・・)

木片の上部中央にはロート状の切り込みがあり、そこから2枚の木片と3mmの型枠で形成された空間に熔解した金属を流しこむ、ということで、使用する金属量はごく微量となるわけです。

金属材料はピューターというもので、スズ主体(93%)でアンチモンを含んだ合金。融点は250℃。(Wikipedia)

ということで、ティファールのヒーターで同じくティファールの片手鍋で熔解、お玉で掬って注ぎ口から注ぐと、瞬時に鋳造が終了。

木材もゴム枠も熱で破損するヒマもないと言うところでした。

空気が旨く逃げる構造であれば瞬時に終わるのですが、エアがかんでしまうと全体に金属が行き渡らず、思った形態にならず、金型を修正してやり直している人もいました。

くまの場合は、先生の事前のチェックで、危ないところの空気の逃げ道を用意したりで、金型の設計が良く・・・というか、まあ、たまたま、1回で終了しました。

一部細いところに金属が入り込んで居ない部分もあったのですが、それも味かと、なんて。

なんとなく怖がっていましたが、無事終了し、ホッとして帰宅しました。

 

 

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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