根津美術館 「はじめての古美術鑑賞」

8月10日はBlue Note TokyoでJUJUのライブ。

17時半入場、18時半開演なので、どこかに寄りつつ行こうかと。でも連日の暑さで、寄り道しようものなら、たどり着く頃には汗まみれになるは必定・・・

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そう言えば、表参道駅からBlue Noteに歩く途中に、根津美術館がある、拝観してみたい美術館の一つだったので、少し早めにでて、寄り道して行こうと決めます。

我が家のある四街道駅で14時半の快速電車に乗り、地下鉄乗り継いで、16時に美術館に到着。

電車で1時間半、歩きをいれれば2時間弱、環状線の西側まではちと遠い。

表参道駅から歩いていると、途中にある、ヨックモックのショップとカフェが本日リニューアルオープン、ということで賑わっていました。もっと早くにでて、お茶する時間を取る手もありましたか・・・

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ロビーの撮影は自由でした。

根津美術館は東武鉄道など多くの鉄道の経営に携わり「鉄道王」と呼ばれ、衆院議員、貴族院議員も勤めた、初代根津嘉一郎(青山)の日本、東洋美術品のコレクションを展示するための美術館で、根津嘉一郎邸跡に建設されたもの。

2代目嘉一郎により、1941年開館、現在の建物は2009年に3年半をかけて、新たに建て替えられた(ホームページでは「新創」とあります。)もので隈研吾の設計による。

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根津美術館ポスター

根津は茶人としても著名で、青山の号を持つ。初代とあるのは後継者の息子が2代目嘉一郎を名乗ったことから「初代」と呼称するようです。

「初めての古美術鑑賞」は日本の古美術への理解度を高め、より深く体感していくための基礎知識として、系統立てた日本画の技法および関連の用語解説をしてくれるもの。

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四面仏碑像 中国 6世紀北魏時代

琳派でおなじみの墨の滲みを利用した「たらしこみ」(前出ポスターの左上部の図(部分)を始めとして、下記のような技法があると。

外縁をバックの暗色で縁取り、白い対象物を浮かび上がらせる「そとぐま(外隈)」:上部ポスターの右下図の富士山。

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如来三尊像 中国 6世紀北魏時代

たっぷり付けた墨をはね散らかすように一気に形状を表現する「はつぼく(溌墨)」

「はつぼく」の例:山水図  雲渓永怡筆 沢庵宗彭賛  室町時代 16世紀 根津美術館ホームページからお借りしました。

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さらに、筆の腹を利用した一筆書きで輪郭線を用いずに、茎や幹を描く「つけたて(付立て)」、密教図などで用いられる墨の素線のみで描く「はくびょう(白描)」などなど・・・

ポスターで「たらしこみ」の例として用いられている喜多川相説「四季草花図屏風」、ちらし裏面の「つけたて」の例として用いられている長沢芦雪「竹狗児図」が良いなと思いました。

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如来立像 中国6世紀北斉時代

テーマ以外の展示では古代中国の青銅器、饕餮文方盉(とうてつもんほうか)の紀元前13-12世紀、殷王の所蔵品だったと言われる3点が圧倒的な迫力を示していました。

同じく青銅器で、チケットのデザインに使用されていた双羊尊(そうようそん)紀元前13-11世紀が可愛くて、面白かったです。

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あっという間の閉館時間5時が来てしまい、庭園を散歩する時間がありませんでした。

国宝の尾形光琳、燕子花図(かきつばたず)は4月から5月の限定展示なのだそうで、鑑賞はできませんでしたが、Blue Noteとセットで来させてもらう機会が増えそうです。

 

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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