可必館へ

いつから始まったのかは知りませんが、「京都・花灯路」という行事が12月に嵐山で、3月に東山で行われています。

暮れは紅葉時期の終わりからから正月にかけて、3月は梅や桜の季節までのそれぞれ、京都の閑散期対策というところなのだと思います。

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京都・花灯路公式サイト

12月は世の中が慌ただしい時期で、自分も大抵バタバタしていて、なかなか行けません。

春の東山は、期末の追いこみの中、日曜日に休めた時に日帰りで行き、青蓮院庭園のライトアップを楽しんだことがあります。

日帰りなので、最後に酒は飲まなくては行けないし、最後のサンダーバードに乗って帰らなければならないし、結構あわただしかった記憶があります。

記憶が定かでないのですが・・・結局サンダーバードは諦めて、新幹線で米原経由で帰ったのだと思います。

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懐古庵入り口

3月9日(土)の土日を利用して、今度は一泊して目一杯楽しませてもらおうと、ホテルを探しましたが、どこも満杯で、全く取れません。

一泊2万円とかいう高級ホテルなら空いています。

どうしよう、無理することもないか、と諦めかけていた時に、booking.comで京町屋宿泊の懐古庵というところが空いていると。

1万3千円とちょっとお高めですが、町屋宿泊というところが面白そうで、一度経験してみようと申し込みました。

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懐古庵

当日、懐古庵の受付で、お話を聞くと、町屋の一軒貸しなので、人数が多いほど安上がりになると・・・

bookng.comで申し込んだから安くなったが、楽天で申し込むと一人でも1.6万円になるのだそうです。

部屋は2階構造で、下に、居間があり、奥には厨房が付いていて、鍋や食器まで置いてあり、長期滞在の人が自炊もできるようになっています。

まあ上と下を使えば4、5人は泊まれそうですから、そうなると2万円でもかなりお安い旅館ということになります。

 

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懐古庵

テレビもあるし、ネットも使えるようになっています。

部屋はレトロそのものでレコードプレーヤー、ミシンなど住居のままの備品が置いてありますし、玩具の三味線なども置いてあります。

狭い階段を2階に上がるともう1部屋あり、押し入れの布団を用いて寝てくださいとのことでした。

風呂は外にあり、共有の五右衛門風呂風で釜が浴槽なのですが、お湯をためるタイプなので、底が熱くなることはなく、スノコも敷いていないし、下駄をはく必要もありません。

 

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可必館

問題は音が響いて、他の宿泊客に迷惑がかかるので、10時頃までに入って欲しいと・・・

夜遅く成るつもりだったので、ちと具合が悪い・・・結局11時過ぎの恐る恐る音を出さない様に入ってしまいました。

今日はどこを歩こうか、計画を練ります。

前回は清水寺から歩き始めたのですが、明るいうちからだったのと高台寺をパスしてしまったりと、余り、印象がありません。

 

 

懐古庵が三条の北側になりますので、まず、四条に歩いて行って、前から行ってみたかった、京都現代美術館「可必館」を楽しもう。

可必館鑑賞で夕方になるだろうから、のんびりと清水に行って、陽が落ちるまで楽しんで、暗くなった東山を行ける所まで北上しようと。

懐古庵の受付で、「可必館」の場所を訊きますが知らないと・・・

翌日出発の時に受付に電話すると「可必館わかりましたか?昨夜、帰って娘に聞いたら、娘は時々行っているそうで、怒られました。」って言ってたけど・・・

家路2012年 上野憲男展「あさき夢みし」ポスター
家路2012年 上野憲男展「あさき夢みし」ポスター

まあいいか、行けばわるだろうと、歩き始めます。

大分歩いてから、途中で立ち話をしているオバチャン達に、「可必館」を訊きますが知らないと・・・

おそらく大分近くに来ているはずで、近所の人が知らないとなると、不安になります。

仕方ないと、スマホのナビを立ちあげて確認すると、もう四条にちかいところだったのですが、可必館は四条通りに面しており、知らない方がおかしいだろ、って感じの場所でした。

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あさき夢みし図録集 上野憲男 リラとバラ2010

雑駁に歩いていたのですが方向的には間違いではなさそうでした。

たどり着いた可必館小さい建物でしたが、中に入ると、騒然とした四条の通りの中に異質なわくわくするような空間がありました。

作品に疲れて、5階に上がると、ガラス越しの陽が射しこむ「光庭」が気持ちをやわらげてくれます。

催し物は上野憲男展「あさき夢みし」でした。

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可必館入り口

美術館のたたずまいに上野憲男さんの作品がいかにも相応しい形ではまっている感じがしました。
可必館公式サイトを訪問すると、今までの全展覧会の内容が確認できます。

また可必館の雰囲気も伝わってきて、楽しいサイトになっています。上野憲男の作品展は「時のうつろい」(?年)、「色は匂へど」(2008年)に続く3回目にあたるのだそうです。

あさき夢みし図録集 
あさき夢みし図録集

現代絵画の判らないくまが、なぜか感激しまくって、サイン入りの図録集を購入します。

作品も心地よいのですが、上野さんの字がこれまた、いいのです・・・

ネットで過去の図録集の購入もできるようです。でも好ましい街、京都の真中にあった、自分の快感スポットに、ネットで繋がるよりは折に触れ、訪れてみたいと思います。

常設展の魯山人展も楽しませていただき、いよいよ清水めがけて歩き出します。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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