金沢の夕暮れ

お風呂の道具を持った家族連れに混じって歩いていると銭湯が・・銭湯の先を曲がったところが東茶屋街でした。

東茶屋1

暗くなりかけた中のお店の灯りが街並を際立たせているようです。昼間くるより良かったのかもしれません。

東茶屋3

お風呂に歩いていた家族も遠方から遊びに来ていた人たちみたいで、街並を覗き込んで「きれ~いっ!」と感激している様子です。

東茶屋入口

小路に入って直ぐのところに民宿があり、お客さんが着いたところでした。こんな民宿も楽しそうです。その直ぐ近くに昔ながらの御茶屋志摩さんがあり、有料で拝観できるようでした。ここはパス。

正直言うと今回は歩き重視で重いハイキングシューズを履いてきてしまったのですが、それがまあ紐を解かないと脱げない代物で鏡花ギャラリーで苦労したのでもう脱ぎたくなかったというのもあります。

歩いていると、他の老舗にこちらが御茶屋の本家みたいな看板がでています。

ネットで調べると現役の料亭の様です。

東茶屋懐華樓

その向いに、金箔のお店が賑わっていました。金、銀箔の専門店「箔座」というお店でした。金沢は金箔、銀箔を扱う会社が多いようです。

箔座
外国のテレビクルーの取材も入っています。釣られて入ってみると、金箔で巻いたロールケーキがあり、あきれました。

中庭の蔵に、外側も内側も金箔を貼ってあり、夕方の陽の中で見るせいか、あまり絢爛、華美なイメージではなく、庭の木としっくりあっているような気がしました。

中庭に佇んで見ていると、結構気持ちが落ち着きます。

紅茶屋さんはお休みでした。あるいはもう閉まっていたのかもしれません。

翌日、西茶屋街を歩きましたが、この夕刻の設定が良かったということもありますし、規模的にも東の方が大きい感じで、見ごたえがある感じがしました。

例のごとくお店の写真を。

東茶屋を抜けると宇多須神社がありました。

ここは前田家の菩提寺とされる尾山神社の前に前田利家が祀られていた卯辰八幡宮が前身であったということです。

写真を撮ろうとするとそれまでボール遊びをしていた男の子が直立不動の姿勢で端によけてくれました。

遊んでいるところを撮りたかったのに・・・

宇多須神社を抜けると急な坂道になり、卯辰山への登りにかかります。歩いていくと浅野川の河原を見渡すことのできる五本松のある宝泉寺に。

そこを抜けると真宗大谷派東別院東山蓮如堂の名前がついた建物があり、傍らに蓮如さんの像が建っています。

吉崎御坊の高村光雲作の蓮如さんに比較すると随分頭でっかちで、立ち尽くす蓮如さんという感じで素朴で、人間味のある蓮如さんです。

吉崎の蓮如さんは今にもさっそうと歩き出しそうなイメージがありますがあれは光雲の作品が躍動感を持っているということなのだと思います。

吉崎御坊蓮如像

卯辰山歩きはここまでで断念することとし、東茶屋に向け戻り始めます。

坂道を下り始めるとわき道になにやらメニューが立っていて、茶店があるようです。エントランスがなにか幽玄な雰囲気が漂います。お茶でもいただこうと思い茶店に向かいます。

山小屋風の佇まいのお店は看板もありません。おそるおそる入るとなにやら料理の準備をしている様子。喫茶だけでも構わないですよとのことで喜んで入らせていただきました。

やっかいな靴を脱いであがると窓の外にテラスがあり、その向こうに金沢の街が広がっています。天気がよければ夕陽が綺麗なんですよとママさん。予約のみの夕食用のお弁当造りに忙しそうです。

注文した冷たいお抹茶を持ってきてくれたマスターが「もう直ぐ狸がでてきますので」って言うそばからテラスを可愛い子狸が歩いて来て、安心しきった様子で寝はじめました。

テラスのタヌキ

テラスにパンの耳を置いていたら、だんだん狸が餌付けされてきて、その狸が産んだ子供とか。この子狸が一番人間になれていて時間構わず平気でテラスにあがってくるとのことです。

帰る道で、宇多須神社のあたりでたむろしていた外人の混じった高校生グループらしいのが茶店に向かっていきました。彼らが予約したお弁当を準備していたようです。

振り返ると今日は朝から結構色んなことがありました。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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