芦原ごるふくらぶ

これだけゴルフをやっているのに、ゴルフの話を避けてきました。

ゴルフはただ、付き合いでしているだけで自分がやりたくてやっているわけではない・・・

というのは全くの嘘で、好きだけど、上手くなれなくて、人に語るべきものを持っていないこと、ゴルフの時にはカメラを撮っている余裕がないというところがホンネです。

「あらかん」と誤魔化していますが、実はAROUNDではなく、JUST還暦、還暦丁度で「イチジク」ならぬ「かんちょう」でした。

って・・・なんのことかわからない・・・

芦原ゴルフクラブ

9月3日・・・自分の60歳最後の日、70歳を迎えて敦賀を去られるゴルフ仲間の方と、かねてより憧れていた芦原ゴルフクラブの海コースでプレーをしました。

海コースは必ずキャディが付いて、平日でも16500円とお高いコースになります。

海辺のコースのせいで、塩でやられるのか、グリーンがちょっと元気がない感じがしますが、手入れが良く行き届いており、名門を感じさせます。

25年前に全日本女子オープンが開催されたことがあるとのことです。

コースの樹々はほとんど松という感じです。

芦原ゴルフクラブ

7番ホールくらいから海が見え始め、9番ホールの中間には『奥の細道』にでてくる、汐越の松と碑があります。

奥の細道に以下のような記述があるそうです。

「越前の境、吉崎の入江を舟に棹さして、汐越の松を尋ぬ。『夜宵嵐に波をはこばせて月をたれたる汐越の松』 西行(作、一説に蓮如作)此一首にて数景尽たり。もし一弁を加るものは、無用の指を立つるがごとし。」

芦原ゴルフクラブ汐越の松

西行(蓮如)の歌の意味は、「海は夜通し時化て、その嵐の風で大波が磯に打ち寄せ、汐越と言う海辺の松に、波しぶきがうちかかり、松からの雫が折からの月の光りしたたっている。」ということだそうです。

ちょっと感激しますが肝心の汐越えの松は枯れ果てた姿で横たわっており、当時の情景を思い浮かべることが難しそうです。

普段、セルフでゴルフをしているのでキャディと一緒にプレーする感覚が思い出せません。

一緒に廻っている仲間もグリーン近辺で、つい皆のパターを持って、セルフキャディをしてしまって、「私がやります」と本当のキャディさんに言われて恥ずかしそうにパターを返します。

ドライバーを引き抜いてヘッドカバーを外してポンと投げるとそれがキャディさんの足元に。

キャディさんが黙ってそれを拾ってくれるのを見て、「あっ、『おい、拾えっ』みたいな態度に見えるな」と焦って、キャディさんにそんなつもりでなかったことを謝ります。

黙って待っていればキャディさんがカバーを外してドライバーを渡してくれるのに慣れるまで数ホールかかりました。

「あらこき(古希)」じいさんは調子に乗って「おい、くまじい、キャディさんがいるからエース(ホールインワン)狙おう」ってほえています。

ご存知の通り、ホールインワン保険は証明するキャディさんがいるか、それに準じた形でコースの人が証明してくれないと下りません。

万が一のことを考えて保険に入ってはいますが、何時もはセルフなので、もらえる当てはまったくありません。

「こういう時にこそっ!」という「あらこき」さんの気持ちもわかります。

しかしながら、このところ80台を伺う調子で密かに期するものあった、この「あらかん」は、ドライバーは当らない、フェアウェイウッドは頭を叩くと最悪の状態で、ホールインどころかグリーンに乗りません。

「あらこき」さんは平気で80台、自分は100を越える不調・・・ではなくて実力不足でした。

それでも一時期どういう風にクラブを振ればいいのか判らなかったときから脱してきたような気がします。

一度、若い人に飛距離を馬鹿にされ、飛ばそうと思って本を読んだのが逆目にでて、クラブの振り方を忘れてしまう事態となったことがあります。

「途中の形が大事だ」という理論を実践しようとして途中のひじの形を気にしていたら、スィングが中途半端になり、手打ちになるという負の連鎖に陥りました。

一部の理論を切り貼りするとトンでもないことが起きるということを身に沁みて判った気がします。

本は一方通行なので、受け手の解釈が入り口で間違えばとんでもない方向の結論になる可能性があると思います。

推理小説であれば、推理の筋道は色々あっても、最後には犯人にたどり着きます。

スポーツ教本の結論は自分のスキルアップですが、これが正解がわからない。

練習場で少し良くなって成果が上がったと喜んでいると、そのうちボールが曲がりっぱなしになってきて本の教えは何処へやら、断片的に記憶している言葉の端々が切れそうな糸で連なって・・・

当らない、当れば曲がることになってきます。

・・・正解が判っていないから迷うと、とんでもない方向に行ってしまうのだと思います。

ようやく真直ぐ飛ばせるようになったと思ってほっとしてると、人から見たらえらく変則的なアドレスになっていたりします。

それを指摘されて元にもどすとこの数ヶ月の努力がすっかり消えてしまいます。。。。

テレビで男女3人にコーチする番組を見たことがありますが、コーチが各人の特徴を把握していてそれぞれの特性を考慮した教え方をしていました。

ああいうコーチなら受けて見たい気がします。

どん底の後、振り方を少し思い出してきて、一年くらいは好調でしたが、一時期仕事が忙しく、暑い夏にもめげて、練習に行かなくなったことから、再びどういう風に振るの?状態になり、行けども行けども大台を越えるすさまじい冬を過ごしました。

どん底の時は良いときのことを思い出すことは絶対なく、再度ゼロからスタートして新たに積み上げていくことになります。

まったくもう40年近くゴルフをやっていて、とんでもない運動音痴で学習効果のない男です。

ラウンド中におかしくなると、焦ってくるので、早くボールを打ちにいくことになり、トップが浅くなり、手打ち傾向が強くなる気がします。

カーッとなっているので何をしているかチェックできず、どんどん悪化します。

そういう直後に練習場に行って何が悪かったか反省するのが一番良いのだと思いますが、凡人はやる気を無くして酒に紛らせてしまうため、また同じ道を辿ることになります。

同じことを何回繰り返すのでしょうか・・・

お恥ずかしい話をしましたが、叩きすぎて落ち込みむこともありますが、ゴルフは成績が悪くても、良い景色、季節の移ろいを感じるだけでも快適です・・・・

芦原みたいな風情豊かなコースにくると特にそんな気持が強くなります。

夜は人数が増えて、五縁から今は無き「みー」でお別れを惜しみました。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

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