生き物調査

四街道自然同好会では第2月曜日に「たろやまの郷」、第4月曜日に「四街道総合公園」に於いて各々生き物調査を行っています。

ウラシマソウ
ウラシマソウ

自然同好会のメンバーの中でも、指導員的立場で、その経験と知識を生かして、日頃の観察会を主導する方達を中心に、確認出来た植物、昆虫、鳥の記録を残していきます。

正確な事情を理解していないのですが、自治体、ないしは国の機関の調査に協力する形になっており、記録を提出することにより、ささやかな奨励金を獲得することができるようです。

リンドウ

最近の同好会の観察会には40人を超える参加者があって、あまり小回りが利かなくなりつつあるのですが、生き物調査は参加人数が少なく、色々教えてもらえるということをお聞きしました。

タネツケバナ

ド素人の自分が、皆さんが調査している傍らで、これはなに?あれはなに?と質問の嵐をするのですから、足手まといそのもので、ご迷惑をかけるのは目に見えているのですが、勉強させてもらおうと、参加させてもらうようになりました。

アラセイトウ(ショカツサイ)

自分が参加しだしてからは、こちらも参加人員が増えているようで、このところ15,6人の参加が続いています。

メジロ

敦賀の単身赴任中にカメラを買い、福井県内、京都、金沢などを歩くようになり、野坂山に登る様になってからは季節の花の移ろいに惹かれるようになりました。

ギンラン

春分の日にまだ雪の残る野坂に登ったのが最初でした。第1回目のWBC開催の年で、確認してみると2006年3月になるようです。

総合公園

上司にあたる方に誘われ、断ることもできず、お付き合いしたのですが、登山靴などなく、無謀にも使い古したウォーキングシューズで登りました。

2006年3月野坂頂上

斜面でつるつる滑り、大分苦労しましたが、二ノ岳の尾根で、「これがマンサク」と教えていただいた怪しげで頼りない黄色い花に感激したことを覚えています。

2006年野坂のマンサク

その後、野坂に登る度に、谷間から尾根にかけてタニウツギ、ニリンソウ、イチリンソウ、ミヤマカタバミ、ガマズミ、ウワミズザクラなどの花を見ながら、季節を肌で感じることに喜びを感ずるようになりました。

ガザミグモ

「ナツエビネ」の写真を撮り、山の師匠に写真を送り、名前をお聞きしたのですが、なんと登山道で一株しかなかったものを偶然見つけたようで、その後、師匠が探し回ったけど、見つからなかったという話がありました。

クマガイソウ

当時、野坂山の頂上近傍にある避難小屋には登山ノートが置いてあり、皆、様々な感想を残していましたが、その中に、「ナツエビネ」が盗掘されたようだ、という記載があり、驚きました。

レンゲショウマ

今でも、クマガイソウなどの貴重種を、あまり喧伝すると、盗掘されると言うことがあるようで、写真をあまり公開するな、ということは言われていて、公開時には注意を払うようにしています。

菜の花、アラセイトウ

元々、一人で山を登っていたので、花の名前を知る術としては花の色などで、ネットで調べるしかないのですが、なかなかヒットすることはありません。

切り株のこけ

前記のように、知人に訊くことが出来ればいいのですが、どうしても知りたくなり、切羽詰まって、山の花のサイトに写真を送っておたずねしたりしたこともありました。

バイモ

ご丁寧な回答をいただいたのですが、そのときに、確認する際には花だけでなく、葉など、他の情報も入れた写真がマストだと指摘されました。

シュンラン

野坂山は、毎日登山する方が10人近くはおられて、その中で、日々ブログを更新される方がいました。花は素人で分からないといいながら、自分が見てきた花の名前が必ず出ていて、大分勉強をさせていただきました。

カワヅザクラ

野坂以外の山では、全くのお手上げ状態で、ブログを書いても「名前知らず」のキャプションが多くなってしまいます。 伊吹山の様に、花畑で有名なところは季節の花のカタログが整備されていて、ほとんど判りましたが・・

コゲラ

敦賀から自宅に帰り、四街道自然同好会の観察会に参加して、目に付く植物、のみならず、うごめく、虫や蝶などの名前が軒並み判る、という初めての経験に驚愕します。

コケの胞子

情報量が多すぎて、メモが間に合わない、メモの字が汚くて、後で読めないなどのことから、最近ではボイスレコーダに聞いた情報を吹き込んでいます。

ホトケノザ

それでも自分が確認出来る項目は、50~60種類程度で、しかも滑舌の悪さで聞き取りにくい言葉もあり、確実なものはその7割くらいでしょう。

アラセイトウのの密を吸うハチ

生き物調査の終わりに集合し、確認できた草花、昆虫類、蜘蛛、爬虫類、鳥類の姿、声などの名前が列挙されます。

ジュウニヒトエ

例えば鳥の声が聴けた、等というのは自分が2,3種類のところ、20種類くらいの名前が挙がりますから、自分の確認できる範囲が如何に狭いか愕然とします。

ヒトリシズカ

指導者的立場の方は、歩きながら、皆と確認しあうこともしますが、その他に独自に確認された名前をメモしていて、報告書の一覧表を見ると項目は120~130種ほどとなり、自分の数倍の生き物が確認されていることになります。

カキドオシ

花への興味だけだったのが、皆さんのおかげで、虫、鳥などに少しずつ興味が広がっていきていますが、なにせ蓄積がなく、まだまだ、というか入り口にも達していません。

マユミ

色々な所を歩いてみたい、色々な機会を捉えて、見たことない草木や景色、知らなかった歴史、人達がすれ違う街の雑踏、人々が触れあうお祭の熱狂、魂が共振する宗教施設、宗教人の足跡にもっともっと向かい合いたい・・・

トサミズキ

幾多の思いが錯綜し、焦りますが、自分の住む地元に残る里山を守ろうとする人達がいて、努力と啓蒙を続けておられることを知り、役に立てないまでも、里山そのものの知識を広めて行こう、と近隣歩きも併せて継続しようと考えています。

総合公園
くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA