仏教文化講座

9月8日、仏教文化講座の新学期が始まりました。講座は全10回で、毎月第2土曜日に開催されます。

読経を唱和する信徒七誓会にも通っており、こちらは1月、8月を除く第3土曜日に開催されますので、来年7月まで月に2回、成田詣を続けることになります。

先期の本講座テーマは「仏教の修行」で、各国、各宗派の修行方法について特徴を説明していただきました。 今期のテーマは「仏教のあゆみ」。

仏教文化講座開講前

講座の構成は先期と同じになるのですが、仏教全体の概論、南伝仏教、中国、韓国、奈良仏教までの概観、以降、宗派別の講義となり 、臨済宗、曹洞宗、浄土宗(真宗含む)、法華信仰と続き、最後に成田山の宗派である真言密教となります。

今年度は、より歴史的な宗派の成り立ちについて教えていただけるのだろうと期待しています。

成田山本堂

昨年は用事があり、 1回目に 参加できませんでしたが、今回は初回に参加でき、気持ちを新たに勉強していこうと思います。

15日には 信徒七誓会がありましたが、ご担当の僧侶がご栄転されて、新なご担当での第1回目となり、こちらも新学期という感じでした。

三重塔

正しい合掌、三礼の方法などを改めてご説明いただき、今まで勤行式の始めのみに行っていた三礼を勤行の最後にも行う、などの新規の事柄があり、こちらも心改めて行こうと考えています。

平和大塔 梵字の御朱印をいただきました

信徒七誓会では読経唱和のみではなく、御詠歌を唱えます。

こちらは講師は変わらないのですが、今回、再確認の意味で譜面の読み方を教えていただき、正直解っていなかったことも多く、今回確認できて、嬉しかったです。

さるすべり

9月は成田山にとって、1年の内の重要なお詣りの月である、三斎月すなわち、正五九月の一つであり、僧侶の方達も引き締まるお気持ちがあるのかもしれません。

仏教のお勉強とは別に、今年から、四街道市民大学  全15回 を受講するようになり、これが また、不定期ながら全て土曜日に開催されます。講座のテーマも面白く勉強になるため、楽しみにしています

清滝権現堂脇

成田詣でと重なる日もあるのですが、市民大学は午前、成田詣では午後1時ないし、1時半からなので、ハシゴすることが可能で、文化センターで受講後、成田に向かう日が出てきています。

薬屋さん?

さらに、市内の愛国学園大学がカリキュラムを組む、市民大学専門課程全8回がああり、これも面白そうで、申し込みをして、受け入れていただきました。

専門課程は当然、市民大学とは重ならない日の開催なのですが、やはり、土曜日の午前中開講なので、朝から夕方まで潰れる土曜日が増えることになり、8日、15日は2週連続のハシゴとなりました。

山鹿灯籠踊り

文化センターないしは愛国学園大学まで家から歩き、終了後、駅に戻って成田駅へ。

参道を往復して、四街道駅に戻ると言う行程で、Google Fitの記録は、歩数約1万歩、歩行時間100分、早歩きのハートポイントは50ポイントと、各々設定目標値を超え、健康に良いことこの上ない。

成田伝統芸能祭り

仏教文化講座第1回目の講師は成田山仏教研究所主席研究員 松本照敬先生。講座全体のカリキュラムの構成のご担当もされておられるのだそうです。

内容を追うには ちと、 難しすぎるのですが、少しでもメモの整理を。

成田山参道

西欧でソクラテス、プラトン、アリストテレスなどからヘレニズムにあたる時期に、釈迦(463年~383年、色々説があるらしい。)が東北インドに現れ、教えを広めた。 中心的教説は四諦、八正道であった。

成田山参道

以前「梅原猛の授業『仏教』」を読んで、 「四諦」と言う記事を書いたことがあります。

その後を気にしつつ、八正道、六波羅蜜など数字が続いて、先に進む程に混乱して、試合放棄。もう10年近く経つのでしょうか。

成田山祇園祭山車

ちなみに、四諦(したい)とは・・人生の実相である八苦を表す「苦諦」、苦の原因を知る「集諦」、苦の原因を取り除く「滅諦」、苦を克服するための道が「道諦」。

諦は諦めることではなく、物事の真理を表す。

成田山祇園祭山車

克服するための方法として八正道は「正見」「正思惟」「正語」「正業」「正命」「正精進」「正念」「正定」。

修行の規範として六波羅蜜があり、「布施」「持戒」「忍辱」「精進」「禅定」「智恵」があり・・というところで、くじけたわけです。

成田山祇園祭山車

自分にとっての命題は 悟りの道を求めると言うより「何故、信教なのか?」という入り口論だったったのですが・・・

著者梅原猛の考え方は最後の方で明らかになるのですが、どうも、素直に従えない・・・というところで、終わってしまったのです。

成田山祇園祭山車

ただ、本を読んでて感じたのは、梅原猛も、きっと最初から信教ありき、だったのではなく、自分と同じ様に悩み続けた同類の人だったのではないか、ということでした。

苦しんだ末に、ご自分なりに解を導き出した、というところに、尊敬の念を抱きます。

山車を引くお母さん

話が飛びました。

同書に、釈迦、ソクラテスの他に、孔子も同時期に現れ、さらにはキリストの思想の先駆である、第二イザヤも同時期に出ており、人類の精神的な基礎がこの紀元前500年前後に出来たのではないか、という説もあるとの記載があったことを思い出します。

猿回し

ドイツの哲学者ヤスパースの言葉なのだそうですが、農耕の発明、発展があり、生活が豊穣化に伴い、都市文明の萌芽があり、同時に人間の悩み、苦しみも生まれてくる。

きっとインド人の母子

黎明期の都市文明に、文明の規範としての精神的な原理確立が求められ、この偉人達の出現はそう言う時期に当たった必然だったのではないか。 というようなことでしたが、なんとなく解りそうでいて、なにか、全然関係ないのではないのかと言う気もしました。

神楽獅子?

釈尊は苦行の末に、悟りを開き、その教えを人々に広めてまわるが、その教えを文字に残すことはなかった。

釈迦の入滅後、教えを継ぐ高弟達は、釈迦の教えの「定着するな」を実践して、各地に散っており、また、早世するものいて、釈迦の教えの継承が難しい状況があった。

台湾大渓共義団 将軍組太子班(桃園市)

釈尊の教えを世の中に広めるためには高弟達の智恵を結集し、経典をまとめて、文字として残す必要があった。

釈迦の傍に常にいたアーナンダは釈迦の後継者として大迦葉(ダイカショウ)を呼び、優れた高弟達である阿羅漢、500人を結集し、経典の整備を図った。

台湾大渓共義団 将軍組太子班(桃園市)

床屋でありながら、勉強家のウヴァーリに規律、戒律をまとめさせ(「律」)、アーナンダをは釈迦の教えとして「経典」をまとめ(「経})、その「律」、「経」の解釈を如是閑がまとめ、「論」とした。

大塩天満宮毛獅子の舞

この「律」、「経」、「論」を三蔵と称し、後に唐の玄奘が多くの経典を中国に持ち帰り、鳩摩羅什などと膨大な量を翻訳、中国仏教の基礎をなし、玄奘は「三蔵法師」と呼ばれた。

一方、インドでは体系化された仏教は深化し、アショーカ王(268年~232年)の代に、全インドに広まる。

佐倉囃子

しかしながら、その教学は徐々に、大衆を置き去りにした碩学の出家のための仏教の様相を示していく。

教えの中で、智を中心と し、瞑想することを教える考え方(アビダルマ)と行を中心とする考え方が対立し始め、仏教は上座部、大衆部に分裂した部派仏教の時代を迎え、部派仏教の対立は紀元前100年頃まで続いていく。

成田のお姉さん

原始仏教時代と部派仏教時代を合わせて初期仏教と称するのだそうです。

紀元元年前後、(要するにキリストの生誕と同時期ということですな)当時、ゼロの概念がなく、AD1年頃と表記するが、従来の教えが出家や碩学を対象とした仏教に対して、在家や、大衆を対象とした大乗仏教が興起した。

郡上踊り

大乗仏教の経典は3世紀頃までに基本の経典『般若経』『維摩経』『 勝鬘経』『華厳経』、浄土系『大無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』、一乗思想『法華経』、龍樹(ナーガルージュ)の『中論』などが成立する。

奄美の島唄

7世紀にいたって、密教の『大日経』『金剛頂経』が偏される。

法華経の一乗思想とは・・・「乗」は乗り物を表し、人々を乗せて仏教の悟りに至らしめる教えをたとえたものである。

山鹿灯籠踊り

大乗仏教では声聞乗(仏弟子)、縁覚乗(自ら悟った者)、菩薩乗(大乗の求道者)の三つがあるとされている。

部派仏教(小乗仏教)ではこのうちの菩薩乗を説かず、かわりに仏乗(仏の乗り物)をたてる。

盛岡さんさ踊り

『法華経』では、三乗は一乗(仏乗)に導くための方便であり、真実なる一乗によってすべてのものが等しく仏になると説いている。

菩薩のみが仏になるのではなく、 声聞、縁覚も仏への道が開かれていると解すると言うことなのだと思います。

盛岡さんさ踊り

ここらへんは、別途読んだ「日蓮入門」に出てきたことで、少しは自分も知識が深まってきているのだなと、ホッとしたりして・・・

と、ちょっと、久し振りに補足で調べつつ、整理してみました。

盛岡さんさ踊り

講師の意図と違う結論になっている部分もあるかもしれません。次回以降、なんとか付いていって理解を深めたいと考えています。

11月は興味のある「中国仏教」で是非聴講したいのですが、高校の同窓会である、都市・建築城北会の「立教大学見学」と重なってしまいました。

盛岡さんさ踊り

1年に1回のこの会の建築物体験はベリーレアで、本講座を断念せざるをえないかと。その他は頑張って参加していこうと考えています。

それにしても、土曜日に集中するイベントをなんとか分散していただけないかと熱望する次第です。

盛岡さんさ踊り

PS:実は、ここまで来て、facebookの信心深いお友達が「北インド巡礼」に出かけてくると、コメントされていたことの意味がおぼろげに見えてきた次第です。

PS:写真は8日の成田山の写真の他、15日の成田伝統芸能祭りの写真を使用しています。

くまじい
阿佐ヶ谷生まれの73歳

2件のコメント

  1. 信心深いお友だち、巡礼から戻ってまいりました。
    五蘊がみな実体でなく、関係性の中で仮に現れた現象だと実感できることがありました。
    絶えず無数の関係性の中で変化し続けていることを感じました。
    私も不完全なままに縁起によって変化し続けているのですね。
    それ知ると本当に謙虚な気持ちになります。
    具体的な話が聞きたいですよね
    続きはまた。

    成田山のお勉強、楽しそうですね。
    参加したくなります

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